宗教と暴力―激動する世界と宗教

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宗教と暴力―激動する世界と宗教

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  • サイズ B6判/ページ数 200p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784044003630
  • NDC分類 160.4
  • Cコード C0014

出版社内容情報

いま、私たちは渦の中にいる。第一線の識者・研究者が現在地を照らす!!●第1部  対論
宗教は人を殺す思想とどう対峙するか
池上彰/佐藤優

●第2部 講演
・中東の紛争イスラーム過激派とテロリズムの論点整理 高岡豊
・信仰があってもなくても、人は人を愛し、人は人を殺す 石川明人

●第3部 総合討論 
・「宗教と暴力」にどのようにアプローチするか 松岡正剛
・パネルディスカッション
松岡正剛/池上彰/高岡豊/石川明人/佐藤優


池上 彰[イケガミ アキラ]
著・文・その他

佐藤 優[サトウ マサル]
著・文・その他

松岡 正剛[マツオカ セイゴウ]
著・文・その他

石川 明人[イシカワ アキト]
著・文・その他

高岡 豊[タカオカ ユタカ]
著・文・その他

内容説明

私たちはいま、どのような時代を生きているのか―。「宗教は人々の平和のためのものだから暴力とは無縁であるはずだ」この思い込みが、いかに儚いものかを、世界の歴史や現代のニュースは教えてくれる。人々は「神」の名の下に殺し合いを続けてきた。それは、いまも続いている。宗教と暴力をめぐる問題は、社会と人間の本質を衝くとともに、われわれがふだんは伏せている感情を衝いてくる。大胆な発想により、宗教が抱え込む暴力の実相を語る。知の巨人たちと俊英が、宗教と暴力の難問に挑む。

目次

開会の辞(宗教の正体に迫りたい(松岡正剛)
いま宗教とは(池上彰) ほか)
第1部 対論(宗教は人を殺す思想とどう対峙するか(池上彰・佐藤優))
第2部 基調報告(中東の紛争:イスラーム過激派とテロリズムの論点整理(高岡豊)
信仰があってもなくても、人は人を愛し、人は人を殺す(石川明人))
第3部 総合討論(「宗教と暴力」にどのようにアプローチするか(松岡正剛)
パネルディスカッション(松岡正剛・池上彰・高岡豊・石川明人・佐藤優))

著者等紹介

池上彰[イケガミアキラ]
ジャーナリスト・名城大学教授・東京工業大学特命教授ほか。1950年長野県生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業後、NHK入局。報道記者として、松江放送局、呉通信部を経て東京の報道局社会部へ。警視庁、気象庁、文部省、宮内庁などを担当。2005年にNHKを退局し、フリージャーナリストとして多方面で活躍中

佐藤優[サトウマサル]
作家・元外務省主任分析官・同志社大学神学部客員教授。1960年東京都生まれ。同志社大学神学部、同大学院修了後、外務省入省。在ロシア日本国大使館など勤務後、外務本省国際情報局にて主任分析官として活躍。著書に『国家の罠―外務省のラスプーチンと呼ばれて』(第59回毎日出版文化賞特別賞受賞)、『自壊する帝国』(第5回新潮ドキュメント賞、第38回大宅壮一ノンフィクション賞受賞)、『宗教改革の物語―近代、民族、国家の起源』ほか多数

松岡正剛[マツオカセイゴウ]
編集工学研究所所長・イシス編集学校校長。1944年京都府生まれ。早稲田大学出身。東京大学客員教授、帝塚山学院大学教授を経て、現職。日本文化研究の第一人者

石川明人[イシカワアキト]
1974年生まれ。桃山学院大学准教授。北海道大学卒業、同大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。博士(文学)。北海道大学助手、助教を経て現職。専攻は宗教学・戦争論

〓岡豊[タカオカユタカ]
1975年生まれ。公益財団法人中東調査会・上席研究員。早稲田大学教育学部卒、上智大学大学院外国語学研究科地域研究専攻博士前期課程修了。上智大学にて博士号(地域研究)を取得。在シリア日本国大使館専門調査員、中東調査会客員研究員、上智大学研究補助員を経て現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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gtn

30
朝晩きちんと勤行している人の方が共感しあえるというクリスチャンの佐藤優氏。つまり、異教徒であっても、自らの信仰に忠実な人は信用できるということ。わかる気がする。宗教の名のもとに反社会行動を起こす輩は、宗教利用者であり、その信仰から最も遠いところにいる。それなりの応報があるのは当然だろう。2019/07/14

たばかる

27
博識が露呈するシンポジウム。テーマが大きいだけに議論の方向性は少しボヤけた印象だった。宗教の中に見られる危険思想という面では、宗教の大衆扇動能力といったものが外部の要求によって利用される形が現代では多くとられていと佐藤優は指摘する。また全ての信仰者が宗教に関連する暴力に加担するとは言えないように、宗教行為と暴力の因果の関係性を強く結びつけるのは危険だとすることは全体で合意されているようだった。2019/08/12

hk

27
「何故、現代になって宗教が非暴力を掲げたのかをこそ問うべき」「従軍牧師・従軍司祭の存在と、宗教と軍事の関係」「戦っている人がある信仰を持っていることと、その信仰が戦う理由であることは別問題」「subject toを『隷属』ではなく『~の制限をうける』と訳した外務省の当意即妙」「イスラム主義はオスマントルコの敗退から生まれた。これを実現するための手段は4つ。①議会政治②デモ③草の根運動④テロ」「アラブの春以降、①②③が蹉跌して④に流れるものが増加。これがイスラム過激派といわれる」などがトリガーフレーズかな。2018/06/18

ophiuchi

21
心の平安を求める宗教の信者たちがなぜ暴力に走ってしまうのかという難しいテーマに挑んだシンポジウムのレポート。テロリズムに限らず、戦争の背景の多くにも宗教が絡んでいる。論者たちの分析は鋭いが、暴力によらない対話による問題解決が主流になる日が来ることを信じたい。2018/08/01

白義

19
宗教と暴力という直球すぎるテーマに向き合うに際し、あえて詳細な定義を拒絶して「曖昧に曖昧をかけて話すしかない」という領域で議論しようとしているところは賛否はともあれ評価されるべき点だろう。池上・佐藤コンビが宗教とッ暴力を結びつけるのはよくないといっても宗教に暴力が内在する側面もある、と挑発すればゲストの専門家二人がむしろ宗教と暴力の結びつきの偶然性と、抵抗する論理の必要性を強調するなど割りと議論が凸凹だが、その粗い手触りが読み応えになっている。むしろ歴史上暴力が否定されたことが少ないほうが注目点なのだろう2018/12/27

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