出版社内容情報
カーターは、ボクサーとして絶頂期にあったあるとき、悪徳警官によって殺人罪を着せられる。彼は冤罪を晴らそうと、本を執筆。その本を読んだカナダの若者達が、彼を救うために立ち上がった!
内容説明
1966年、黒人プロボクサーのルービン・“ハリケーン”・カーターは殺人事件の容疑者として逮捕され、偏見にもとづく裁判で有罪となる。この瞬間から、無実を主張する長い闘いがはじまった。数年後、獄中で執筆した“ハリケーン”の著書を読んだレズラ少年とカナダ人たちは、彼の救済活動をはじめる。刑務所の中と外とに生まれた友情と信頼が、二十二年間におよんだ獄中生活に終止符を打つ。驚くべき実話。
目次
第1部 一エルをほしがる
第2部 復活
第3部 卓越風
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
sasha
2
奇しくも日本で袴田事件が起きた同じ1966年にアメリカでも冤罪事件が起こっていた。黒人プロボクサー、ルービン・”ハリケーン”・カーターが3件の殺人で3回の終身刑を宣告された事件は、人種的偏見に基づく検察の捏造だった。ルービンの支援者となったカナダ人と、彼らが教育を授ける為に養子にした黒人少年との交流を通して頑なだったルービンの心の変化も興味深い。しかし、メンツにこだわる検察っていうのは日本でもアメリカでも一緒なんだな。22年も無罪の人間を閉じ込めて、それでもまだ収監継続にこだわる検察。怖っ。2016/03/28
Kee Whee
0
「希望を持たせないでくれ」の一言が忘れられない2010/04/19
c2c
0
【実話】 無実の罪で刑務所に閉じ込められた元天才ボクサー、 彼と彼の応援者の執念は身を結ぶのか・・・ 彼の事を歌った、ボブ・ディランの歌詞つき。
さかき
0
検察がいまになって救済手段がつくされていないと主張するのは、耐えられないほど腹立たしい。それは、人の両眼をくりぬいておきながら、彼がものを見ることができないと非難するに等しい。2019/01/12