角川文庫<br> 闇よ、我が手を取りたまえ

角川文庫
闇よ、我が手を取りたまえ

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  • サイズ 文庫判/ページ数 523p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784042791027
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

このドーチェスターの街で、マフィアに狙われる人間の依頼を受けることは、最大の自殺行為だ。そして探偵パトリックとアンジーのもとを訪れた精神科医ディアンドラも、アイリッシュ・マフィアとのトラブルを抱え、息子の命を脅かされていた。躊躇しかけるパトリック。しかし彼の背中を、永遠に生きつづけるつもりなの、とアンジーが押した。だが二人が飛び込んだのは、この街と住人が二十年にわたって隠蔽してきた、想像を絶する深い闇への入り口だった―。よりハードに、よりスタイリッシュに進化した極上のディテクティブ・ノヴェル。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

セウテス

102
探偵パトリック&アンジーシリーズ第2弾。精神科医から息子がマフィアに脅迫されているとの依頼を受け、話をつけに動く二人。しかしマフィアは関係ないと解るが、依頼者の息子は連続殺人の被害者となってしまう。最初の問題から意外な事件へと、予想もつかないパトリックたちの過去の問題へと、繋がっていく展開には舌を巻く。被害者たちを繋ぐミッシングリンクを探り、自分たちの街が抱える闇が明らかになってくる。サイコパスなどの絶対的犯罪者に対して、人はどうやって戦うべきか。猟奇殺人犯だけでなく、人の心の闇に問題を投げ掛ける作品だ。2019/07/29

ペグ

66
ルヘイン、やっぱり凄い!面白い!好き!(ってまるで小学生の感想みたい)事件はなんとも凄惨でむごい。前々世紀なら人々は悪魔の仕業と恐れ慄くに違いない。内省的なパトリック、凛としたアンジェラ。このコンビも好きだけど、どんな状況でもブッバがいてくれるから安心していられる。次はさかのぼって「スコッチに涙を託して」を!2017/09/17

眠る山猫屋

43
シリーズ二作目は、アイリッシュマフィアとの交渉から。同時進行する連続殺人、共にパトリックとアンジーの、そしてフィルの子供時代へと繋がる。DV夫だったフィルの改心、ゲイの青年の恋、かつての美少女に、器の大きなバーのオーナーと、多彩で魅力的な登場人物。どうやら敵はパトリックに含みがあるサイコパスのようだが。ハンニバル級の囚人が操る殺人鬼、さらにその影にいる真犯人。情けないパトリックより、アンジーのダメージを受けても怯まないスタンスが、正にハードボイルドのお手本のよう。2019/03/28

スー

22
83パトリックとアンジェラの今回の事件は猟奇殺人事件、知り合いの女性が磔にされた遺体で見つかる、パトリックは過去にも同じような事件があった事を知る、そして新たな遺体はもはや人の形をしていなかった。謎の犯人の狂気的な暴力にパトリックとアンジェラは飲み込まれパトリックは暴力の力に魅せられる、パトリックの忌まわしい過去から続く狂気の暴力にパトリックとアンジェラは打ち勝ち止められるのか?今回はかなりシリアスで恐ろしかった。パトリックとアンジェラの今後の関係はどうなるのか楽しみです。2020/06/17

みやび

11
シリーズ2。マフィア絡みの捜査依頼を受けたパトリック&ケンジー。そこへ磔にされた死体が次々と…。残虐で狂気をはらんだ事件も、個性的な(ヤバい)仲間や二人のウィットに富んだ会話が救いになる。みんな心に闇を抱えているのに…。舞台やキャラクター設定など表面的には娯楽小説になりそうなのに中身は本格的。両立させられるんだなあと感動してます。2017/11/23

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