内容説明
言葉は暗号です。ひとつの言葉が、いろいろな意味に理解され、誤解され、すれちがい、人々は思いを伝えあいます。誰が、暗号をといてくれるでしょう。なぞなぞは、むずかしいほど解くかいがあります。会話は、一瞬の芸術だから、シャボンのように消えようとも、星のように光ろうとも、見える人にしか見えません。見えてしまえば意識の革命です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
匠
125
まずモノクロ写真のあちこちに映るモデルにびっくりする。あどけなさを残した十代の頃の森高千里さんなのだ。単なる風景写真だけだった時のフォトポエム集も良いけれど、恋の詩でしかも夏に限定した写真の中に女の子がいると、それだけで作品から漂ってくる雰囲気が変わるから不思議。しかも全体的に片想いの詩が多く、ちょっとせつない。 2014/06/09
tototousenn@超多忙につき、読書冬眠中。
87
☆5.0 夜中にいきなりさ / いつ読んでくれるのってLINE / 君とはもう30年くらい会ってないのにどうしたの? / でも見てよ今の僕を / 爺になった僕を / 別に君を求めてないけど / 本棚にいられると思い出す/ 君の孤独&せつなさの その洪水のせいだよ♪ / 作:声聞(せぶん)『洪水』2020/11/09
ちはや@灯れ松明の火
71
ただ黙って見つめているだけで、まぶしくて、かなしくなる。友だちから見たらわかりやすいこの気持ち、なのに、わかりにくい。あなたのことも、私のことも。近くて遠い、言えない想い。気づいてほしい、さとられたくない、憧れてた海の青さ、こわかったその深さ。追いかけるだけのひまわりは泣きそうに笑い、つむいだ言葉はきらめく前に流れ落ちていく。あなたと出会えて世界は色を持ったから、もしも、あきらめてしまったら。追いかけるのをやめなければ、きっと。好き、とたった一言にしてしまえばこんなにもわかりやすい、こころという不思議。 2013/06/04
優希
51
近くて遠くて、わかりやすい恋をストレートに語っているのになかなか伝わりにくい切なさを感じます。全てがセピア色の片思いで、哀しさ、切なさ、愛しさがすっと入ってくるのを感じました。写真と共に語られる言葉たちが心の不思議さと、自分の想いを閉じ込めようとする雰囲気が伝わりますね。この人は心情より視覚的に言葉を伝える人なんだなぁと。若かりし日の森高千里さんのポートレイトも雰囲気に会っていて素敵です。2014/07/04
湘子
51
モデルは若かりし頃の森高千里なのが有名なこの本。何年かぶりに再読。今読むと当時とはまた違ったところに感じるものがあるから再読って楽しい。『あなたをあきらめる理由をひとつひとつ数え上げてみた...』の詩がお気に入りで暗唱できるくらい読んだので、再読してちゃんと覚えていた事にハッとした。銀色さんの言葉は確実に私の胸に刻まれていることを再確認。2013/05/21