角川文庫
冬に光は満ちれど―約束の街〈3〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 333p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784041612187
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

S市郊外のトンネルを抜けると蜃気楼のような街が眼の前に広がる。私はかつての師・市来を捜すためにこの街へやってきた。三千万円の報酬で人ひとりの命を葬る。それが、彼に叩きこまれた私の仕事だった。五年前、この稼業から互いに身を退いた。なのに何故、市来は今、ひとりで仕事を踏もうとしているのか。老いぼれた躰で何ができるというのか。私が代わりに、標的を殺るしか、もはや止める術はなかった…。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ツカモトカネユキ

7
約束の街、第3弾。今回の主人公は、殺し屋。 ブラディドールシリーズの叶を思い起こさせます。 前巻に続き、人探しでこの街に来ます。 探す動機を明らかにしないのも同じです。 ですので、展開は似てますが前回は友人、今回は親子(師匠弟子)です。 今までとは、少し印象が違い。久納一族の首領の人間性がよくわかります。カリスマ性が高まっているのもわかります。 前巻に続き、今回の主人公もいついてしまうのか? だんだんブラディ化してきています。 続きを楽しみにしつつ次巻へ行きます。2019/01/06

眠る山猫屋

6
再読。殺し屋師弟が街にやって来た。引退したはずの師匠を案じた元弟子。主人公が完全によそ者に…(苦笑) そして謎の爺さんが少し語り始める…2012/11/18

風鈴

5
今回街へ訪れるのは殺し屋として自分を鍛え、育て上げた男を探しにくる元殺し屋。 街そのものと言える姫島の爺さんを探して街中を聞いて回り、そして街の中の人間達と関わりを持って行く。 探しあてた殺し屋としての父とも言える男は、老いて行く自分の中の男と闘っているのだが、彼には最後の瞬間まで理解できないままに物語は進んで行く。 動きは無いけどシリーズの主役とも言える姫島の爺さんの一言一言がラストシーンに反映される。静かな緊張感が漂う中で老いて行く事を考えさせられる作品だった。2018/05/12

ミコマユ

4
今まで謎だった姫島の老人について、少しずつ情報が出てきた。若月、波崎、山南と、今のところ若者視点で物語が語られる。主人公が誰かを追いかけるとか捜しに来るパターンはよくあるが、ここまで見つけるのが困難だったのは、なかなか無いかも。見つかってからの展開はあっという間で、しかも意外なオチが。水村が目立ってきました。ヌンチャク使う人ってフィクションでも初めてみた。2015/06/07

TakeROC

3
最近、体調が悪いときいたが、来週には一緒に餃子を食べる約束をしている義父からの頂き本です。私には全くの予想外の結末で、とても驚いています。この感想を書いたらもう一度最後の章だけ読み返します。何が起こり、何のためには理解しています。が、突然、スイッチが入ったように、疾走しはじめた。残される人物がいるのだけど、これはツライ。ツライさんだ。この登場人物のために、次巻を早く読まないといけない。話は戻るけど、別のやり方はなかったのか?情報が足りないから、決着しないと思いますけどね。後半?終盤?傑作です。2018/09/08

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