内容説明
かつてのパートナー、山崎進一を追いつめるために、私はこの街へやって来た。裏切りに楔を打ち込む。そう心に決めて、山崎の居所を探った。その直後に私を阻む不穏な動き。山崎の背後にいる者は誰か。あいつの裏切りは何を意味しているのか。自分が火種になるしか、真相を暴く術はなかった。揉め事を起こすにつれて、明らかになる街の権力抗争。傷ついた男たちの癒えぬ哀しみ。そして、黙した女に秘められた愛。それぞれの夢と欲望が交錯する瞬間、虚飾の街は熱く昂ぶる夜を迎える。孤高の大長編ハードボイルド。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ねこまんま
33
約束の街シリーズ第二弾。 男の友情物語。 主人公であるソルティの魅力がいまいち分からない。 これから彼の人物像が掘り下げられていくのかな? 小野玲子と波崎の今後の展開に期待。 私は何だか良く分からないアル中の作家先生が妙に気になるのです。 2016/08/11
眠る山猫屋
5
再読。最初、波崎の目的が明確でない分、展開に着いていき難い。波崎の遣り口が主人公っぽくないだけに(苦笑)。隠れて見えなかった血脈や因習みたいなものが表出してきた時、事態が一気に動き出す。でも良い奴がまたアッサリ消えちゃいました。2012/11/17
風鈴
4
相棒と信じた男に裏切られ、その男の故郷へ来た男。 しかし街は何故か男の動きを阻む人間達に邪魔されていく。 街のどんな力が彼を阻むのか? 正直ブラディドールの登場人物の刷り直しだな〜とは思うのだけど、ブラディドールシリーズより、男も、女も、ストレートに人物達が動き回るんだよね〜。 本作では車のシーンが結構多いんだけど、初期の北方先生は車の免許持って無かったので笑える表現もあったけどwこの作品の頃は免許もとって車にもかなり乗り込んでるので車好きにも楽しめる表現がされている。2018/05/09
おはな
4
男を追ってやってきた波崎。また、街がざわつく。前回のソルティより、波崎の方が好感が持てる。彼よりは、まだ人間臭いような気がするから。――しかし、まったくノーマークだった人物が舞台から退場となると、悲しむこともできないぞ。2010/12/22
まろ
3
やっぱり、ソルティは半端なやつだった。まてよ、少年ジャンプみたいに、ハードボイルドのインフレかな。2012/06/20