内容説明
「今、後生掛温泉だ。ここで、素敵な女性に会った。意気投合したので、彼女と、一週間ほど、秋田の方を廻って帰る。」26歳になる警視庁捜査一課の豊田刑事は、父から絵葉書を受けとった。父の安治は58歳。3年前に母を喪くし、今は一人だ。昔から、女にまめな父だった。だが、旅行から戻った父は自殺未遂を!そして、秋田で起きた女性殺人事件の重要な容疑者に―。十津川警部と新人豊田刑事の活躍を描く、トラベル・ミステリー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
エヌ氏の部屋でノックの音が・・・
10
「勝手に列車祭」第137弾。この本は2冊あり文庫コレクション262冊目であった。平成 2年 7月25日 初版。旧家の莫大な財産が目当ての鬼畜な犯行であった。特急「たざわ」がメインとは思われないが、485系の1/3グリーンという列車と密室を使ったトリックであった。同じ485系の特急「きのさき」で乗ったことがあるが、指定席車両(先頭車両)の1/3が扉で区切ってあってグリーンになっている。乗降口は後ろにしかなくグリーン区画にはない。よって列車と密室ができる。2016/11/02
桂 渓位
4
タイトルだけは想像しがたい、連続殺人、放火などかなり凶悪な事件が展開され、豊田刑事の父も事件に巻き込まれます📙 この作品で特徴的なのは、西本刑事や日下刑事、北条刑事といったお馴染みの面子が出てこない(初期の作品だから?) 十津川警部&カメさんが、事件の主舞台である秋田に向かうのは、かなり後半なところがありました✨ 警部の神がかりな推理も、健在です(笑)2021/07/17
momo
2
本屋さんで、適当に『特急「富士」に乗っていた女』と二冊買ってきたら、どちらも後生掛温泉が出てきてびっくり。もしかして、作者お気に入りの温泉地?新人の刑事さんも登場して、ますます十津川ワールドが広がっていきそう。それにしても、読んでも読んでも読みきれない、西村京太郎さんの、作品数と創作パワーは本当にすごい!!2013/10/04
コマンドー者
1
十津川ものの1980年代後期に出された長編。十津川の部下の豊田刑事の父親が巻き込まれた遺産相続殺人事件を描く。いつも通りの安定した読みごたえだが、最後は犯人の自白でなにもかも説明して終わるのはやや手抜きか。 2022/07/22
ココアにんにく
1
1993年読了