感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
89
面白くてホロリとする作品でした。主人公は豊臣秀吉の子孫でありつつもいじられキャラ。それでもニコニコしているのが情けないながらも母性本能をくすぐります。周作先生ならではのホラのユーモアがつまっていて肩の力を抜いて読むことができます。2018/01/06
ぷるぷる
3
遠藤周作が真面目な小説で有名になった頃にもう一つの面として書かれたユーモア小説らしい。宝探しあり、夜の銀座の男と女の駆け引きあり、今でもありそうなビジネスの戦いあり、淡い恋心ありと盛りだくさん。今で言う憎めないいじられキャラと押しが強くて成功欲の強い2人の主人公コンビの奮戦がなかなか楽しく、ちょっとだけホロっとさせる辺りに安心感あります。 真摯に人生を問うた真面目な小説も良いですが人を笑わせるセンスこそに頭の良さを感じます。後の周作先生の作品でお目にかかる題材が出てくるのに気がついて少し嬉しい。2017/03/14
石g
1
鮒吉のどこか周囲に流されがちな性格は海と毒薬の勝呂のよう。お得意の尿便やスケベエな話も交えていて楽しい作品。2015/06/22
松田望
1
切なすぎる。じわじわと読後に涙が溢れてくるような佳作。しかし重要な伏線を放ったらかしにしているのはよくわからない。2012/10/03