厭世マニュアル

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  • サイズ B6判/ページ数 284p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784041033845
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

くにさきみさと、フリーター、札幌在住、常にマスク着用のため自称“口裂け女”。そんなモラトリアム系乙女が巻き込まれる、おかしみと切なさにあふれた人間模様。その結末は? 野性時代フロンティア文学賞受賞作。

内容説明

「くにさきみさと」は22歳フリーター、レンタルビデオ店勤務、札幌在住。常にマスクを着用していないと落ち着かない性分で、自らを「口裂け女」略して「口裂け」と自称しております。数々のトラウマから他人との交流を避けて暮らしてきましたが、心機一転、自らのトラウマ生成にまつわる人々と向き合っていくことを決意。他人のやっかいごとに巻き込まれては、「果たしてこれで良いものか」と自問自答を繰り返すことになりますが…。第6回野性時代フロンティア文学賞受賞作。モラトリアム系乙女が巻き込まれる、おかしみと切なさ満載の人間模様。「自分らしさ」を問いかける、等身大青春エンタメ!

著者等紹介

阿川せんり[アガワセンリ]
1988年、北海道生まれ。北海道大学文学部卒業。「厭世マニュアル」で第6回野性時代フロンティア文学賞を受賞し、デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

風眠

81
人は誰でも、何かしら鎧をまとって身を守っていると思う。程度の差はあれど、自分の全部を出して生きられるほど人は強くない。自分のことを「口裂け」と呼び、人前に出るときは常にマスクで顔を隠している、22歳フリーター女子。ですます調で語られるマスク女子の心情が分かりそうで分からない。何でそこまで拗らせちゃったのか?何があった?その原因も不明なままでモヤモヤが残る。本作で第六回フロンティア文学賞を受賞しデビューという事なので、作家としてはこれからなのかなという読後。ツルハが出てきて何だか嬉しい、北海道民な私です。2015/11/27

いたろう

51
家にこもったまま外に出ないひきこもりに対して、外には出るが、対人恐怖から、マスクを手放せないマスク依存症。サングラスが人とコミュニケーションをとるために気弱さを隠すのに対して、マスクは人とのコミュニケーションを拒絶するために表情を隠す。大学卒業直前に内定先を断り、友人知人と交流を絶って、マスクで自らを隠すようになった主人公。その悩める心に幾分共感を感じつつも、昔はそうではなかった彼女が、何をきっかけにそうなったのか、明確な説明がなくモヤモヤ。ラストも必ずしも心の再生が達成された訳でなく。少々消化不良の感。2016/03/09

そうたそ

43
★★★☆☆ 何がいい、というわけでもないのだが独特の魅力が感じられる作品。大きな出来事が起こるわけでもないストーリーなのに、何故かずっと読んでいたくなるような面白さがある。常にマスク着用の自称"口裂け女"であるモラトリアム系女子が巻き込まれるおかしくも切ない人間模様を描く一作であるが、不器用にも思える主人公の成長物語として読んでも面白いし、主人公を取り巻く個性的な面々に注目して読んでも面白い。何か若干のモリミーっぽさもあるんだよなあ……。若干、だけれど。今後に要注目な作家さんであることは間違いない。2016/08/11

そら

33
面白かった(^-^)。結構好きなタイプの本。マスク依存症。他人との関係を極力避けて1人殻に閉じこもっている20代女子。妄想なのか、マスクも話す。おせっかいな周りがなんとか彼女を更生(?)させようとするけど。。親切心で心配して干渉してしんどくなる周り。生きにくい本人。イタイわ~。イタイ!一般的には小さい頃からの親子関係が原因で、、となるんだろうか。。主人公がいつか変われたらいいな。これも余計なお世話?^_^;2017/07/26

百太

22
「このお話が必要な人が居るはず。」の書評がふるってる。面白かったです。2016/12/28

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