内容説明
1995年3月20日に起こった「地下鉄サリン事件」をきっかけに、オウム真理教による犯罪が次々に明らかになっていった。逮捕された多数の信徒たちは、法廷で自らの心情や、犯行を指示したグル(尊師)こと麻原彰晃への思いをどう語ったのか。朝日新聞連載中の法廷ドキュメント。
目次
教祖の素顔―田村智、林りら、鹿島とも子被告
「防衛庁」トップの決断―岐部哲也被告
理科系エリートの悔恨―永井靖被告
女性幹部二人―都沢和子、大内早苗被告
裏切られたあこがれ―村上栄子被告
仮想と現実―山本直子、東山辰也、松本剛、林武被告
「表の顔」の逮捕―上祐史浩被告
幹部への初判決―岐部哲也被告
「非」の認め方―井上嘉浩、青山吉伸被告
サリン量産の信徒たち―高橋昌也、畠山博信、冨樫若清夫、岡田弘幸被告〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
koishikawa85
1
一度ちゃんと読もうと思ってこれ以下、続篇にあたる「グル対信徒」上下まで4冊そろえたのだが、裁判記録中心の羅列的な記述で、読み物としての体裁になっていない。歴史的資料としての意味合いはむろんあるのだろうが。断念して一挙に処分することにした。2017/01/07
アルゴン
1
★★★★ 20年近くたった今の今までなんとなくの知識だったオウム事件ですが、知れば知るほど恐ろしい。上巻で印象に残った被告の名前を並べてみただけで15人。規模の大きさと犯行の残忍さに驚くと同時に、半ば「洗脳」されていたこれらの人たちを対岸の火事とバカにしないことが肝要かと思います。2015/01/25
Ojuko
0
裁判記録がメインで淡々としていますが、ゾッとしたり、悶絶したり、色々考えさせられます。 この本を読んで感じるのは、人の「信じる」力って、本当に、怖いぐらい強いのだなということ。「信じる」ことで繋がった人との結束力も強く、いかに自分の方が信じる力が強いかを示し合う競合いもあること。 2018/08/15