朝日選書
国際シンポジウム 小津安二郎―生誕100年記念「OZU 2003」の記録

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 297,/高さ 19cm
  • 商品コード 9784022598530
  • NDC分類 778.21
  • Cコード C0374

内容説明

小津安二郎生誕100年を記念して開かれた国際シンポジウム「OZU 2003」。海外からはペドロ・コスタ、ホウ・シャオシェン、アッバス・キアロスタミ、マノエル・デ・オリヴェイラの4人の世界的監督と5人の映画評論家が、国内からは青山真治、黒沢清、是枝裕和、崔洋一、沢井信一郎ら気鋭の監督が、さらに小津作品を彩った淡島千景、井上雪子、岡田茉莉子、香川京子らスターが一堂に会した。コーディネーターは、蓮実重彦、山根貞男と、小津安二郎と個人的にも縁の深かった吉田喜重。スターが明かす撮影現場でのエピソードも交え、懐古ではなく、小津安二郎と映画の現在で出会うために、2日間にわたって繰り広げられた熱い討論の全記録。

目次

第一日(二〇〇三年一二月一一日)(生きている小津安二郎;世界の評論家が見た小津安二郎;女優に聞く1;世界の監督たちが見た小津安二郎)
第二日(一二月一二日)(日本の監督たちが見た小津安二郎;女優に聞く2;全体討議とまとめ―海外と国内の参加者たちを交えて;シンポジウムを終えて―次の百年に向けての問い;付 今日の映画を再考する)

著者等紹介

蓮実重彦[ハスミシゲヒコ]
映画評論家・フランス文学者。1936年、東京生まれ。85‐88年、映画季刊誌『リュミエール』編集長

山根貞男[ヤマネサダオ]
映画評論家。1939年、大阪府生まれ。69‐71年、映画批評誌『シネマ69』を編集・発行

吉田喜重[ヨシダヨシシゲ]
映画監督。1933年、福井県生まれ。主な作品に『秋津温泉』『水で書かれた物語』『エロス十虐殺』『嵐が丘』など。03年に新作『鏡の女たち』を発表
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

踊る猫

3
不勉強にして小津の映画は『お早よう』と『東京物語』しか観たことがない。だが、本書に登場する批評家や映画監督はそんな私のような不勉強な読者にも丁寧に(しかし、乱暴になることなく)小津の魅力を教えてくれる。個人的には黒沢清氏、是枝裕和氏、青山真治氏が如何にして「小津らしさ」という束縛から逃れるべく映画を作っているかという問題意識が興味深かった。特に是枝氏は良く小津と対比されるので、なるほどそういうところで差別化を計っているのか……と。あと黒沢氏の評価を踏まえて小津を観れば確かにホラーっぽいかなとも思ったりする2016/06/08

uburoi

0
10年前に生誕100年だから今年は110周年になるけど、なにか予定はあるのだろうか。小津は12/12生まれだけど60歳の誕生日に亡くなった。入院中に小津を夫婦で見舞った吉田喜重に「映画はドラマだ、アクシデントではない」という言葉を残した。世界の批評家、映画監督たちに女優たちも加えての豪華絢爛なシンポジウムは蓮實コネクションのなせる技だ。この頃ヴィム・ヴェンダースは評価が下がっていたので呼ばれなかったものか。是枝『そして父になる』と小津の初期作品とを比べてみるのもいいのでは。2013/10/06

OjohmbonX

0
ささいなことだけど、出席した監督・批評家の顔写真が1/4ページ大なのに対して、かつて小津監督の映画に出演したことのある4人の女優の顔写真には1ページ分をあてるという敬意の払い方がいいよね。それにしても世界中から集まった11人の現役監督と6人の批評家が小津映画を語る豪華さ。あんな見方やこんな見方もあるんだと。あと岡田茉莉子の女優魂(?)が格好よくて。いくつか演技をした中で、監督がいいと言った演技を百回でも二百回でもできるのが俳優の基礎(p.108)とか。2011/12/29

菊千代

0
いろんな人が語ってて面白かった。こういう本って大好き。2010/07/21

ellery

0
キアロスタミ監督の小津に捧げる言葉がすばらしい!2008/11/15

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/4175
  • ご注意事項