内容説明
日々伝わる虐待のニュース。子どもが傷ついている。虐待する親も苦しんでいる。問題解決のために奔走する児童相談所や福祉事務所の職員らの努力が実らず、悲劇の結末を迎えることも少なくない。なぜ、子どもを虐待するのか?「しつけのつもりだった」「相談する人が誰もいなかった」「イライラして、自分をおさえられなかった」と、虐待に走る親たち。年々増加する虐待の背景には、母親の子どもとの接触経験・育児経験の不足や、孤立した生活、生き方や価値観の変化など、現代社会が抱える諸事情がある。虐待を発見したら、どうすればよいのか?解決、防止するために必要なことは何か?地域に根づいた支援ネットワークとは?ここで虐待連鎖を断ち切らなくては。
目次
第1章 「児童虐待」とは?(虐待の意味を規定した児童虐待防止法;虐待としつけのちがい;育児不安に陥る母親たち;いまどきの親、いまどきの子ども;なぜ虐待するのか?)
第2章 虐待防止のためにできること(親子を孤立させないために;支援ネットワークが必要なわけ;支援ネットワークに必要なもの―アセスメントとマネージメント;支援ネットワークの広がり;親を支えるネットワーク;グループケアの試み;親になるということ;親たちのネットワーク)
第3章 親子を救うために必要なこと(望まれる家庭裁判所の役割―親へのケア;ネットワークの充実に向けて)
著者等紹介
加藤曜子[カトウヨウコ]
1952年京都生まれ。府立大阪女子大学学芸学部社会福祉学科卒。家庭裁判所調査官を経て、2年半米国在住。その間、児童・青少年問題を学ぶ。帰国後、1997年に大阪市立大学生活科学部人間福祉学科後期博士課程単位取得修了。その後、学位取得。大阪成蹊女子短期大学をへて、現在、流通科学大学教授。日本子どもの虐待防止研究会制度検討委員会委員。児童虐待防止協会創立時より、そのメンバーの一人である
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