内容説明
生きることの達人67人が家族の、友の、自分の「死」を見つめ、語る。
目次
若い頃から死と親しんできた(横尾忠則)
死はコンサートの最後の一曲(加藤登紀子)
人間には死に頃があると思う(邱永漢)
死ぬごとに個人史が消えゆく(小林信彦)
死を論じたりするのは甘えだ(吉田ルイ子)
父が倒れて痛感させられた恩(永島敏行)
「パッと失礼」の準備をしつつ(秋山ちえ子)
親友のチベット僧の死に接し(中沢新一)
父母もひばりサンも空の上(中村メイコ)
末期がんの人たちを診つつ…(徳永進)〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
樹999
1
一読の価値あり。自分はまだ20代で死を真剣に考える歳でもないが、それでも考えさせずにはおかない迫力あるエッセイ集。死についてはタブーのようにあまり人と話すことのない話題なので、各方面の著名人の考えを読めてとても興味深かった。人間結局死に向かう心境は良くも悪くも「あきらめ」でしかない。そのために一日一日を大切に、とかできる限りのことをして悔いが残らないように、というのも馬鹿らしい…。これを読んでからというもの、己の無気力加減に苦笑しつつ、それでも満足して死ぬにはどうするべきかを思案する日々が続いています。2012/04/10
kaedesong2
0
先日、父を見送り、死者に思いを馳せることが増えました。バラエティに富んだ執筆者で、一読の価値ありの一冊です。図書館に感謝。自分は直葬を望んでいるけれど、お墓に安らぎを感じる考えもありなのだと思いました。それぞれの死を生きる、人生なのでしょう。2019/05/26