朝日選書<br> 被差別部落の暮らしから

朝日選書
被差別部落の暮らしから

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  • サイズ B6判/ページ数 278p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784022597069
  • NDC分類 361.86
  • Cコード C0336

内容説明

本書は、長く偏見の下に置かれてきた被差別部落で、力強く、心豊かに生きた人々の姿から、差別の不毛と人間のほんとうの価値を考える。

目次

第1章 部落差別とは何か(五百の差別事件から;M子さんへの提言;差別の諸相)
第2章 むらの生活(なぜ知るべきなのか;言葉;人情・愛情 ほか)
第3章 むらと宗教(むらと仏教;差別戒名とは何か;むらと神社)
第4章 むらと一茶(小林一茶という人;一茶以外の人びとも)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

とよぽん

10
人が人によって差別され、それを黙認した社会で、差別は長い年月に渡ってはびこってきた。著者は被差別部落に生まれ育った一人として、部落の人々の生活をありのままに記した。世間から疎まれ、生き地獄の苦しみを受けてきた部落には、たくましく、賢く、優しく生きてきた人々の歴史があった。被差別部落の人々は、仲間として連帯し、苦しみも喜びも共に生きてきたのだ。18年前に72歳でこの本を世に出した著者の、全身全霊を込めた一冊だと思う。また、小林一茶について書かれた最終章も、大変力が入っていたと思う。2016/08/03

アンゴ

4
「寝た子は必ず起きる。差別は普段は寝ているが、いざとなれば必ず起きる」差別はされる側はもちろん、する側も不幸にする。だから差別から自由でいるために差別の存在を隠してはいけない。曖昧な知識や慣習に与することなく正しく理解をし、被害者に徹底的に見方をしなければ差別の撤廃はできない。差別は部落に止まらず、同じ構図で原発放射能汚染や新資本主義の生む低階層と形を変えてこれからも生まれてくる。被差別部落出身の著者が冷静かつ論理的に差別を解説する。せめて1章だけでも自分の身の回りに置き換えて全員が読んで欲しい。2012/04/25

Tomochum

3
差別の構造を知らないと、当事者もそれが何かを説明できない、ということ。貧困の階層という問題。モヤモヤとした苦しみのさなかにある当事者に対して優しく語りかけるような一冊だと思ったが、差別の苦しみ貧困の苦しみと戦いながらも前向きに工夫して楽しく暮らそうとしてきた部分も伝わってきて良かった。今の部落差別は著者の体験とはかなり形を変えているが、現実に存在するし、その問題解決の糸口もやはり「構造と歴史背景を知る」ことに始まるのは変わらないと思う。2014/03/17

カネコ

0
2010/06/21

あつたか

0
勉強になりました2009/05/29

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