岩波現代文庫
ゾルゲ事件 獄中手記

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  • サイズ 文庫判/ページ数 284p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784006030773
  • NDC分類 391.6
  • Cコード C0121

出版社内容情報

スパイ・ゾルゲは,自己の洞察に命をかけた行動的な学究の徒であり,冷徹な日本観察者であった.戦争へひた走る日本が生体解剖のように分析された本書は,革命と平和を求めて激動の世界を生きた人間の沈痛な遺書である.

内容説明

開戦前夜、もっとも正確な情報をもとに、日本と世界の動向を見据えていた男が獄中にあった。ゾルゲは単なるスパイではない。自己の洞察に命をかけた学究の徒であり、冷徹な日本観察者であった。戦争へひた走る日本が生体解剖のように記述された本書は、革命と平和を求めて激動の世界を生きた人物の沈痛な遺書でもある。

目次

リヒアルト・ゾルゲの手記1(独逸大使館関係;コミンテルン関係;支那関係;諜報活動に対する所見;諜報員の連絡方法およびゾルゲの知人 ほか)
リヒアルト・ゾルゲの手記2(日本および中国における私の諜報グループの概要;コミンテルンとソヴィエト共産党;私の活動分野としての極東―極東へゆくことになった経緯;私の諜報グループと一九三〇年一月から一九三二年十二月までの間における中国での活動;日本における私のグループの諜報活動 ほか)

著者等紹介

ゾルゲ,リヒアルト[ゾルゲ,リヒアルト][Sorge,Richard]
1895‐1944。ゾルゲ事件中心人物、社会学者、新聞記者。ロシア、バクー市郊外(現在、アゼルバイジャン共和国)に生まれる。第一次大戦に従軍、三度負傷。ハンブルグ大学で政治学博士号取得。ドイツ共産党に入党、のちにコミンテルン要員となる。30年上海に派遣され、尾崎秀実、スメドレーと知る。33年新聞社特派員として来日、ナチス党員となって諜報活動に従事。41年10月検挙。44年11月7日死刑
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感想・レビュー

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ほたぴょん

1
昨年、尾崎秀実のゾルゲ事件上申書を読んだが、あちらよりも読みやすい。内容は、スパイ活動をどのようにおこなっていたかというような部分が中心だが、その隙間隙間からゾルゲという人物や、彼が当時の日本をどのように見ていたかが見えるというあたりに面白さがある。手記自体は2つあり、ひとつは口頭陳述を当時の警察が手記と言う形でまとめたもの、もうひとつは本人にタイプライターを渡して実際に書かせたものというが、ゾルゲ本人はいずれも、これが裁判で証拠として使われるとは知らなかったらしい。2022/04/09

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