出版社内容情報
「電動化」「自動化」「コネクテッド化」された次世代のクルマは何をもたらすか。開発の最前線に迫る。
内容説明
「電動化」「自動化」「コネクテッド化」の強化をめざして、いま世界各国の自動車メーカーが次世代のクルマの開発にしのぎを削っている。その新技術によるクルマの進化は、自動車産業のビジネスモデルのみならず、私たちの生活をも一変させてしまうものだ。一体、何が起きているのか。衝撃の未来予想図と開発の最前線に迫る。
目次
第1章 クルマがこのままでは立ち行かない理由
第2章 すべてのクルマはEVになるのか
第3章 ドライバーのいらないクルマはいかにして可能になったか
第4章 自動車産業の未来
エピローグ―サービス化はもう始まっている
著者等紹介
鶴原吉郎[ツルハラヨシロウ]
技術ジャーナリスト。1985年慶應義塾大学理工学部卒業、同年日経マグロウヒル社(現日経BP社)入社、新素材技術の専門情報誌、機械技術の専門情報誌の編集に携わったのち、2004年「日経Automotive Technology」の創刊を担当、同誌編集長。2014年4月に独立、クルマの技術・産業に関するコンテンツ編集・制作を専門とするオートインサイト株式会社を設立、代表に就任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
hatayan
54
「電動化」「自動化」「コネクテッド化」という自動車業界を取り巻く大きな変化に対応するには機敏さと柔軟性を採り入れることが必要と力説。日本の土俵で勝負できないと悟った世界の関心はハイブリッドではなく一足飛びに電気自動車に向かっており、過去の携帯電話や液晶のように成功事例にこだわると日本だけが変化に取り残される恐れがあるとも警告します。自動運転が普及すると携帯のアプリを通してクルマをサービスとして利用する「MaaS」が身近になると予想。近未来で起きることを一般の読者にわかりやすく伝える入門書として最適です。2020/10/05
樋口佳之
24
EV化とサービス化についてはなるほどとも思い電機総崩れの後残る一本柱としての自動車産業の近未来をあれこれ想像する事ができる内容でした。/運転手のいない自動車については夢想だろうと。軌道を走る鉄道や障害が無い飛行機でも実用化されてないのだから。事故が起こった場合、運転手が不在というその状態を受け入れる事が出来無いと思います。2018/07/19
koji
19
日経BP出身技術ジャーナリストが書いた岩波新書。電動化、自動化、コネクテッド化に分けて、丁寧に要領よく纏められており、知識の整理に役立ちました。では、膨大な日本の下請け中小企業群はどこを目指すべきか?難問です。2018/07/27
はるわか
18
「電動化」「自動化」「コネクテッド化」の一体化が可能にするクルマのサービス化。環境、安全の2つの面で問題を抱える現在のクルマは消費者の高度化するニーズに全く応えられていない。100年に一度の転換期。モノとしてのクルマを売る会社からサービスとしてのクルマを提供する会社へ。【EV化】エンジンからモーターへ。環境規制【自動化】自動運転。位置情報:3Dデジタル地図とレーダー技術、GPS。LiDAR・カメラ・ミリ波レーダー【コネクテッド化】通信。マッピングとディープラーニング。音声【サービス】実用的価値と情緒的価値2018/06/26
やすほ
12
【☆☆☆☆☆】 「電気自動車って良く話題になるけど、結局のところ普及しないのでは」と言うのが一般的な感覚だと思う。話は変わるが、ブラウン管テレビよりも性能でもコストでも劣っていた液晶が普及したのは何故か。一番の理由は多くの企業が液晶を選び、多くの投資がなされ、それにより部材のコストが下がり、技術の進化が起きたため。欠点の多い技術も主流になってしまうと不可能を可能にする技術革新が起きる。今、電気自動車はこの状況にあると言う。自動運転の話もサービス化の話も非常に興味深く、これからの20年間の車の進化が楽しみ。2019/03/21