岩波新書
BC級戦犯裁判

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 新書判/ページ数 218,/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004309529
  • NDC分類 329.67
  • Cコード C0221

出版社内容情報

★本書は『書評空間 KINOKUNIYA BOOKLOG』にエントリーされています。

内容説明

アジア太平洋戦争における残虐行為の命令者から実行者まで、およそ五七〇〇人が裁かれたBC級戦犯裁判。その法廷では何が明らかにされ、どんな戦争犯罪が問われたのか。被告はどんな人たちだったのか。裁判所の創設から戦犯の釈放までを辿りつつ、八か国で実施された裁判の全貌を解明し、その現代的意義を考察する。

目次

序章 なぜ、いま戦犯裁判か
第1章 なぜ戦争犯罪が裁かれることになったのか
第2章 戦犯裁判はどう進んだか
第3章 八か国の法廷
第4章 裁かれた戦争犯罪
第5章 裁いた者と裁かれた者
第6章 裁判が終わって―戦犯の釈放
終章 BC級戦犯裁判とは何だったのか

著者等紹介

林博史[ハヤシヒロフミ]
1955年生まれ。一橋大学大学院社会学研究科博士課程修了(社会学博士)。関東学院大学教授。専攻は現代史
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

燃えつきた棒

28
この本を読んだ動機の一つは、「父とは誰か?」という疑問だったが、もう一つにはある違和感があった。 日本では、毎年8月15日になると、原爆の犠牲者に黙祷を捧げる。 だが、それに反して、あの戦争で日本が加害者として行ったことどもの方は、遠く彼方へ忘れ去られようとしているように見える。 2017/01/24

Satoshi

14
A級戦犯がクローズアップされがちであるが、日本が侵略した各地でBC級戦犯の裁判が開催され、多くの軍人が死刑となった。これらの裁判は勝者による一方的な裁判であると戦後日本で解釈され(事実ではあるが、)、日本による残虐行為について日本人による振り返りがなされないままであった。そして、偏狭なナショナリストがネット界隈で跋扈する昨今になる。2023/03/10

ロッキー

8
具体的な事件を挙げながら、どのようにして裁かれたのかが詳しく書かれている。改めて戦争裁判の難しさを感じる。特に上官の命令であるからと罪を逃れられるのか??また命令主体が悪いのか実行主体が悪いのかが本当に難しい。平和ボケした現代人が読むべき一冊だと思います。2014/01/06

スズツキ

5
なかなか非論理的で辟易。裁判結果に疑問を呈するものにたいして「日本人というものに同情するだけの個人的な感情」とバッサリ切り捨てているが、自分の意見と同調するものは無条件に取り上げている。たとえば百人斬り事件というものは戦意高揚などとしての一種の戦時講談として現代では認知されており、物理的にも(刀剣の問題などで)不可能だったことが明らかにされている。それを一種の証言のみで認めるというのは……。2014/09/10

いのふみ

3
ここでも上官が部下に責任をなすりつけ、逃げる構図が。BC級戦犯裁判だけでなく、日本軍に捕らえられた現地民が戦犯にされるという被害も生んでいる。2021/04/28

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/206072
  • ご注意事項