出版社内容情報
中華人民共和国の建国期から今日に至るまでの中国経済50年史.毛沢東時代を独立と解放と統一の達成から社会主義的統一市場の形成過程ととらえ,とう小平時代を官僚資本主義への移行期と位置づける.高度成長と市場経済化の一方で進行する新たな,階層分化,民族問題,環境生態系問題,幹部の腐敗など,中国経済の問題点を摘出する.
内容説明
中華人民共和国の建国期から今日に至るまでの中国経済五十年史。毛沢東時代を独立と解放と統一の達成から社会主義的統一市場の形成過程ととらえ、〓小平時代を官僚資本主義への移行期と位置づける。高度成長と市場経済化の一方で進行する新たな階層分化、民族問題、環境生態系問題、幹部の腐敗など、中国経済の問題点を摘出する。
目次
第1部 独立と解放と統一と(支配の土台を崩す;五つ星国旗の国体)
第2部 社会主義的統一市場の形成(初期条件と建国の構想;重工業化のための強蓄積 ほか)
第3部 官僚金融産業資本主義への移行期(農村改革の連鎖反応;外国資本依存による輸出志向型発展戦略への転換 ほか)
第4部 回顧と展望(五十年間の回顧と進行する矛盾;展望)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
108
今から20年近く前に書かれた中国経済の問題点を指摘している本ですが、内容的には今も当てはまって変わっていない、ということが感じられます。やはり中国の体制の問題なのでしょうか?官僚資本主義ということで、一部の権力者たちだけの体制になってしまっている気がします。市場経済へ移行したがそれは誰のためであったのかが問われています。2016/05/31
Cinejazz
0
建国当初の中国は、国民の90%が農民でその60%は飢餓線上にあったと言われる。1959~61年の3年間で1,500万人の餓死に近い早死者が出た。 共産党は困難な事態にぶつかると「整風運動」という思想統一化運動を敢行する政治手法を使ってきた。 漢民族は周辺少数民族を動物と人間の間とみなし、「けものへん」をつけて呼んでいたが、1951年に「にんべん」をつける呼称に変えられたが、少数民族地区を本土の過剰人口のはけ口と見なし、内蒙古や新疆などへ送り込んだ。2017/10/10