岩波新書
日本の美林

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  • サイズ 新書判/ページ数 232p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004305163
  • NDC分類 652.1
  • Cコード C0245

出版社内容情報

森が荒廃している.〈資源〉と〈環境〉の2極間で揺れる価値観の振り子に揺さぶられた結果である.では,国土の70%をしめる森を「生きた森」に再生するための方策はあるのか.現在の森に実例はあるのか.北海道・富良野から沖縄・ヤンバルまで全国24ヵ所の森を訪ね,資源・環境の2条件を満たす「美林」の像をさぐる.

内容説明

森が荒廃している。「資源」と「環境」の二極間で揺れる価値観の振り子にゆさぶられた結果である。では、国土の70%をしめる森を「生きた森」に再生するための方策はあるのか。現在の森に実例はあるか。北海道・富良野から沖縄・ヤンバルまで全国24カ所の森を訪ね、資源・環境の二条件を満たす「美林」への営みを追求する。

目次

1 美林への旅
2 悠久の森
3 三大美林
4 スギの原風景
5 マツの美林
6 里山の美林
7 共生の森
8 創造の森
9 信仰の森
10 美林は語る

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

レアル

46
日本各地の美林の紀行文。しかし単なる美林の紀行文ではなく、なぜ森林が美林と呼ばれるようになったのかを歴的背景、風土、そこに住む人たちの取組等から分析している。森は荒廃していると著者はいう。こちらその荒廃した森の再生の方策はあるかと追及する本。2021/01/03

翔亀

46
日本三大美林といわれる木曽ヒノキ、秋田スギ、青森ヒバをはじめ24の"美林"を紹介する。実際に訪れての的確な観察と、その歴史や将来の課題がともに語られるのが良い。いずれも人の手が加わっていて原始林ではない、かといって"人工林"ではなおない。悪名高い皆伐・一斉植林のスギ・ヒノキの人工林は戦後の一時期だけ。その間にいかに美林が喪われてきたことか。驚いたのは、いずれも遠くは奈良時代に起源を持ち、だいたいが江戸時代に持続可能な形で形成されたこと。江戸時代の遺産なのだ。↓2016/09/24

愛奈 穂佳(あいだ ほのか)

5
【心の琴線に触れた言葉】森は自然の力を借りなければ、育たない。しかし、その力を誘導し、生かすのは人間である。親が子を育てるように、人間が樹木の素質を見抜き、それにふさわしい環境におかないかぎり、大樹にはならない。明治神宮の森は、自然の偉大さとともに、人間の未来予測がいかに大切かを教えている。2013/11/20

千日紅

2
節毎に異なる地域の森林およびその形成史を述べる。日本にはこのように様々な森林が存在しているのかと、驚きを持って読んだ。今後、各地の森林を違った目で見ることができると思う。2014/03/30

yamakujira

1
林業分野の視点から、森林政策を考える。著者の思いと離れてしまったが、続々と紹介される各地の美林に、旅情をそそられた。 (★★★☆☆)

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