出版社内容情報
親友のすすめる本は「純ブンガク」.坂田靖子さんは「友達の選び方を失敗したかもしれない」とまで悩みます.はてさて,ひとに読書をすすめてよいものか.著名な学者・小説家らによる25篇の読書のたのしみ.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
107
このシリーズ2作目で再読です。最初はどちらかというと岩波文化人の人々の読書エッセイが多かったのですが今回はバラエティに富んでいるような感じでした。新聞コラムニストの轡田さん、コミックの坂田靖子さん、評論家の田勢康弘さん、藤本義一さん、米原万里さんなどです。坂田さんは漱石の「吾輩は猫である」について述べられていて楽しめました。藤本さんは西鶴についての文章でした。2023/08/03
ハイカラ
39
読書についてのエッセイ集。何人かの人は読書について語らず読んだ本の内容について語っていて、その部分だけは少々残念。ていうか半分以上の人が楽しみ云々ではなく効能について語っている気がするけど、これタイトル詐欺じゃないのか。2016/07/31
Mari
16
図書館 著名な学者・作家らによる25の読書のたのしみ。と言っても、私が知っている著者は数人。「星の王子さま」が記載されていたので、寄り道して久しぶりに読んでみた(牛島信明)。「忘れられた日本人」はそれまでの私(内海隆一郎)を揺り起こすような内容だったという。読書には三つの種類があり1教養のため、2娯楽として、3現実生活に必要な知識を得るため。本物の読書家は1、さらに1+2ならば本物。教養とは読書によって得たすべてを忘れ去った後に残る何ものかである(尾形つとむ(人偏に力))。2023/09/01
袖崎いたる
14
様々な成功者が自らの読書体験を想って綴った文章が寄せ集められてる。何れの成功者も、文章の外側で語ってるのは、読書は人生の成功の必要条件である、という姿勢のように思う。しかしその読書という営みは往々にして退屈であるかもしれず、求めるべき劇的衝撃はそもそもが稀有な到来であるかもしれず、殆どの読書は唯過ぎていく見落とすものが殆どな窓外の風景に過ぎないかもしれない。だが、夜空に星がみっしりと光ってたら夜空とも星とも認識できないように、読書という観測行為の真髄は闇夜に綺羅星を見つける稀有な消息にあるのやもしれない。2015/08/07
がっち
7
岩波からでている本だ。読書に関するエッセイといったもの。読書とは出会いということ。それを感じる。本にはいろんな筆者の思いがあり、そして読書することで横のつながりができるかもしれない。本をよむということ壁を作らないでおきたい。2013/06/12