岩波文庫<br> フランス革命についての省察〈上〉

岩波文庫
フランス革命についての省察〈上〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 280p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003402511
  • NDC分類 235.06
  • Cコード C0131

出版社内容情報

何を保持すべきか知らぬ者は,何を変革すべきかを知らない-アメリカ独立戦争からフランス革命という激動の時代に,行動する思想家として華麗な弁舌と健筆を揮ったイギリスの政治家バーク(1729-97)の主著.(全2冊)

内容説明

バークは政治家が必ず身につけるべき政治的英知の不朽の手引きである。彼に学ばぬ政治家は海図を持たずに航行する水夫も同然である―ハラルド・ラスキ。文人として出発して、のち政界に転身、アメリカ独立戦争からフランス革命という激動の時代に、行動する思想家として華麗な弁舌と健筆をふるったバークの主著。

目次

憲法協会と名誉革命協会
プライス博士の説教
これはイギリス憲法の誤解である
「我々自身の統治者を選ぶ権利」を、現実の教説として否認し、反駁する
「彼らの為政者を非行の故に放逐する権利」についても同様
「我々自身のための統治形成の権利」についても同様で、イギリス流の自由は本質的に継承財産であることを論証する
1688年のイギリス名誉革命の手続と、1789年のフランス革命主義者のそれとの比較
この背景はフランス国民議会から説明できる
第三身分および聖職者身分の代表たちの性格
不穏な貴族たちの影響力〔ほか〕

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヒナコ

13
上巻と下巻に別れているので、内容は下巻で述べることにする。 2000年に第一刷が出版されているが、2000年の翻訳とは思えないほどの重厚な日本語に訳されており、保守主義者バークらしい荘厳な文体という感じもするが、非常に読みにくかった。おそらく原文の構文が忠実に訳されているので、センテンスが非常に長く、主部と述部の構造が把握しにくい部分が散見された。『フランス革命についての省察』の内容だけに興味のある人は、他の翻訳をあたった方がいいかもしれない。私個人は日本語の勉強にもなったので有意義な読書にはなった。 2022/10/22

Happy Like a Honeybee

10
現代では高く評価されているフランス革命。 革命直後の状況を客観的な立場から描かれいる一冊。 放火殺人強奪紙幣の強制流通など、荒れ狂う市民生活。 革命に便乗にて、自己の利益を最大化する輩。 ソ連崩壊後のように、強固な行政システムも意外と脆いかもしれない。2018/06/23

刻猫

1
1790年というタイミングで書かれながら、その後の展望さえ示唆するような語りの鋭さ。理念を追求する運動は常に先鋭化しうるため、現代までのあらゆる時代、そしてこれからの未来さえも射程にとらえている。2018/02/11

マウンテンゴリラ

1
日本語訳のせいか、原文そのものがそうであるのかは判らないが、全体的に冗長な感じがし、文脈から著者の主張を読み取るのに、かなり骨の折れる著作であると感じた。少なくとも自身に関して言えば、本書をより理解するためには、フランス革命に関する予備知識がもう少し必要であったと感じた。 しかし、自由・平等・博愛といった理念への無条件の信頼や、それを達成する手段としての急進主義には警戒感を抱くべきとの主張には一貫性が感じられ、同意できる面も多々あった。2012/05/01

冬至楼均

0
暴力革命の連鎖に対する警告は未だに有効。2014/10/05

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