岩波文庫
ペルシア人の手紙 〈上〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 195p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003400562
  • NDC分類 953
  • Cコード C0197

出版社内容情報

本書はパリを訪れたペルシア人が夢多い故郷ととり交わした手紙という形で,ルイ14世時代の風俗と政治とを批判したモンテスキュー(1689‐1755)の小説であって,ハレムの夢と架空の法則とを織りまぜて当時の歪んだフランス社会を大胆に諷刺したもの.「千一夜物語」にも似た近東趣味のつきない面白さは,当時のベストセラーの名をほしいままにした.

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

しんすけ

11
モンテスキューが30歳前後に書いた書簡体小説である。後に説かれる三権分立に関しては片鱗さえ観えない。 評者によれば18世紀前半のフランスの社会情勢に関する批判的な言質が各所に観えるらしい。しかし上巻を読み終わった段階ではそのようなものを感じない。 もっとも当時の詳細な状況を知らない者にはすべてがわかる訳ではない。それは現代のフランス人にとっても同様なのではないだろうか。 日本人の大半がが近松門左衛門が活躍していた時代をよく解らないことからもそう思える。2019/10/29

takeakisky

1
静かで、ちょっと不思議な雰囲気の書簡体小説。故国を去りパリへ赴いたペルシア人ユスベクとリカ。故郷、友人、使用人、奴隷、そして妻たちとの書簡。印象はとりとめない。宦官てのは大変だ。トログロディト人の公益心の欠如。情けは人の為ならず。そして改心。ペルシア人から見たことを想定したモンテスキューのフランス観。手紙は苦手だが、これは結構面白く読む。文明批評だとか風刺だとか肩肘張らずとも、自然にいろいろ考えが湧くなんとも(やっぱり)不思議な本。2023/12/14

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