出版社内容情報
本書は,ヨーロッパにおける仏教研究の最も代表的な名著.仏教の基本的立場を比較宗教史の観点から解説した入門書として知られ,重要な事項を適切に説明しながら,読者を仏教の全体的理解へと導き入れる仏教概論書.西欧的思惟と東洋思想との関連にも重要な示唆を与える上巻は仏陀の生涯を,下巻は仏教の教理を説く.
内容説明
中国・朝鮮半島から仏教が渡来した日本とは異なり、ヨーロッパでは原典を通じての直接のインド仏教研究が伝統となっている。ベック(1875‐1937)もその代表的な学者の一人。著者は仏陀とその教理を説きあかすことによって、西洋文明が学びとらねばならない仏教の精髄を明らかにする。
目次
第2部 教理(一般的観点―苦悩についての真理と道;道の諸段階)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬弐仟縁
18
『ヨーガ・スートラ』:高次の智の、意識の能力が、各自の心霊の中に芽としてまどろんでいる。この能力は一切智(19頁)。 上巻にもあったように、八正道:正しい見解、思考、言葉、行為、生活、努力(22頁)と思い、瞑想が上巻にあった。 神足:欲、勢力、精神的要素、形成的創造(90頁)。 涅槃:根気よく誠実に努力を続け、生まれかわった後にはじめて、存在者〔衆生〕として最高の段階に進んだ者のみが獲得する ことができるもの(149頁)。解脱の本質的な特徴:世俗的な業の滅却(155頁)。 2015/04/14
ゴッツ
3
生きる苦しみから解放された涅槃に到達するために教理に書かれた修行を行い、最終段階の解脱へ向かう方法に記されていたが、大まかなことしかわからなくて読むのがとても難しい。 仏教を西洋世界に伝えるために事細かく書かれたこの本はとても影響を与えていたと思う。2015/03/19
しょ~や
0
仏教とヨーガとの関連についての視点は非常に面白いと思った。実践的であると言われるけど、何が?っていう疑問がちょっと解決したかな2013/02/12