出版社内容情報
一九四五年八月,広島・長崎に投下された原爆による災害は,史上かつてない惨事として,四十五年たった今日もなお深い爪あとをのこしている.自らも広島で被爆した編者が平和教育のために編集した広島の少年少女達の真率な原爆体験記は,エスペラントをはじめ十数カ国語に翻訳され,全世界に感銘をよんだ.希有の記録.
内容説明
1945年8月、広島・長崎に投下された原爆による災害は、史上かつてない惨事として、45年たった今日もなお深い爪あとをのこしている。自らも広島で被爆した編者が平和教育のために編集した広島の少年少女達の原爆体験記は、エスペラントをはじめ10数か国語に翻訳され、全世界に感銘をよんだ。希有の記録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
モリータ
13
◆初版は'51年10月岩波書店。編者長田新(おさだあらた、1887~1961)は教育学者。被爆当時は広島文理科大学教授、のち同大学長、広島大学名誉教授。◆(下巻の解説を未読なので正確な記述ではないが)文章は編者が平和教育を意図して各学校の児童生徒に執筆を依頼して収集したもの。「被爆時に4歳より中学生までの年齢にあった子供たちの見聞や体験を、その6年後につづらせた作文100余編(ニッポニカより)」のうち、上巻には小学4年(当時4歳)~中学3年(当時小学3年)の文章が収録されている。2021/10/28
壱萬弐仟縁
8
平和教育。現代では開発教育にも位置づけられる。自民党は改憲を言うが、改めて本書の20-21頁を彼らこそ読み直してほしいと切望する。それでも9条は要らないのか、と問いたい。「われわれ日本国民が作った」(22頁)とあるではないか。人間は歴史を作っていく存在(26頁)。平和の歴史を作る責務があるのだ。理不尽な死に方をした人のためにも。序がとても長い。当時の小学生は正しい敬語がきちんと使える。立派なことだ。現代の子どもは大人の助詞にアクセントを置くおかしな日本語を真似ているので。どうしても、3.11津波とダブる。2013/04/21
ぱせり
7
読み始めた以上、ちゃんと最後まで、せめて一言一句ぬかさずに読み切ることだけが務めのような思いで読んだ。大切に読ませてもらいました。書いてくれたこと、残してくれたこと。本当にありがとう。この本の執筆者たちは、一番若い子なら69歳、一番年長の子ならもう80歳になられるのだ。どうか・・・せめて今が幸せでありますように。2010/11/22
あくび
4
こんな恐ろしいことは二度とダメ。2018/08/24
おはなし会 芽ぶっく
3
1945年8月6日に広島に投下された原子爆弾に被爆した少年少女の106編の記録集。2018/10/05