出版社内容情報
革命運動が破れ,集団への信頼が地に落ちたとき,人びとは強い個性を憧れた.個性のもっとも強烈な性欲の世界がここに開けた.アルツィバーシェフ(1878‐1927)の本書は性欲の神聖を主張し,絶対の恋愛解放論を主張したもので,発表当時あらゆる外国語に翻訳され,知識階級の新しきバイブルとなった.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
にった
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読了2016/02/21
空飛び猫
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ロシア帝国が壊れつつあるとき、若者たちが考えたこと。 案外、100年たっても変わらないということ。2012/06/04
watershed
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筒井康隆のネットでの読書レビューでこの小説の存在を知り読んで見ました。主人公のサーニンに影響を受けた人物が大勢自殺し、サーニンの強烈な虚無的態度はものすごいパワーを発揮します。人生や人間に期待することを止めたサーニンと、中二病の如く悩んで立ち往生してしまう副主人公のユーリイは一見対照的な人物のようですが、政治的熱狂にも懐疑し、虚無感に覆われているところは同じと感じました。2017/01/14