岩波文庫
復活〈上〉 (改版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 360p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003261972
  • NDC分類 983

出版社内容情報

貴族社会の安逸と虚偽の中に生きるネフリュードフ公爵.ある日,陪審員として出頭した法廷で目撃したのは,十年前の復活祭の夜情熱のおもむくままに誘惑し捨て去った娘カチューシャ,今は殺人窃盗の罪で裁かれる娼婦マースロワの姿だった…….晩年のトルストイが芸術家・求道者としてのすべてを投入した大作. (解説 中村 融)

内容説明

貴族社会の安逸と虚偽に生きるネフリュードフ公爵。ある日、陪審員として出頭した法廷で目撃したのは、10年前の復活祭の夜情熱のおもむくままに誘惑し捨てさった娘カチューシャ、今は殺人窃盗の罪で裁かれる娼婦マースロワの姿だった。―晩年のトルストイ(1828‐1910)が芸術家として、また求道者としてのすべてを投入した大作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬弐仟縁

15
1899年初出。いろんな人間がいるものだな。中年、独身者、貧乏人、病人らが、どなる、けんかをする・・・(21頁)。「フランス語も不愉快、女教師や家庭教師の遠慮がちな顔つきも不愉快」(153頁)。そんなふうに思われているかもしれないと自戒。「人々は、自分のつくりだした人生観や、人生における自分の位置にたいするこの見解を承認してくれる社会を、本能的に擁護」(251頁)とは、辛辣だが気を付けたい。「人間には、善人、悪人、利口、ばか、勉強家、なまけ者等々という人間がある」(322頁)。極端だけども。人間=川だと。2013/10/25

アリョーシャ

3
上巻の前半は、カチューシャとネフリュードフの過去が語られる。10代から20代前半までの(精神面での)躍動感や瑞々しさがよく感じられた。また、20代後半や30代になってから過去を思い出したときの、霞がかった追憶や鮮烈な記憶、フラッシュバックの描き方も見事だと思う。年を重ねることで、遠い日の記憶ではあるが後悔することがあり、可能性を諦めることに慣れてしまった自分にも親近感がある。カチューシャとネフリュードフだけではなく、読者をも「復活」へ誘っている、そんな風に思った。2018/08/05

...

0
きっとカチューシャは別の人を好きになり、ネフリュードフは嫉妬に狂うのだろうと思った。下巻に続く。2015/12/01

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