岩波文庫
ほらふき男爵の冒険

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  • サイズ 文庫判/ページ数 260p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003244210
  • NDC分類 943
  • Cコード C0197

出版社内容情報

ご存じほらふき男爵ことミュンヒハウゼン男爵の語る奇想天外な冒険談.狩やいくさの話はもちろん,水陸の旅に,月旅行から地底旅行まで,自由奔放,ユーモアたっぷり,男爵が吹きまくるご自慢の手柄話に,あなたもむつかしい顔はやめて,ひとときの間,耳を傾けられてはいかが? ギュスターヴ・ドレーの挿し絵百数十葉を収録.

内容説明

ご存じほらふき男爵が語る奇想天外な冒険談。狩やいくさの話はもちろん、水陸の旅に、月旅行から地底旅行まで、男爵が吹きまくるご自慢の手柄話に、あなたもむつかしい顔はやめて、ひとときの間、耳を傾けられてはいかが?名匠ドレーの挿し絵百数十葉を収録。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

のっち♬

125
猟人や兵士、船員や釣り人由来の民間伝承をドイツ人男爵の冒険物語にまとめたもの。ライオンとワニの挟み撃ちのような危機一髪系もあるが、基本は功利主義な武勇伝。さくらんぼや目から火花を飛ばして仕留めるとか、熊の腹中で火打石が爆裂とか、軍馬が真っ二つになって活躍とか毎度シュール。万が一人を死なせても悪者だからお咎めなしという都合の良さや、スルタンの財宝をイタリア貧民にばら撒く義侠心も民話的。ビュルガー版は風刺のスパイスを効かせ、ローマ教皇への不敬な言辞からも啓蒙主義からフランス革命へ移行する時代背景が垣間見れる。2023/11/07

NAO

66
【「男祭り」参加】実在のミュンヒハウゼン男爵の体験談が大きく膨らんで「ほらふき男爵の冒険」になり、その冒険話をビュルガーが「男爵自身が物語る」形に再構成し、さらなる冒険話を創作。彼が乗りこなすのは暴れ馬のみならず、行った先も地球上に限らない。そんな馬鹿なと思うほら話も、ここまでくると、愉快な気分で笑い飛ばせるのがいい。挿絵も、話によく合っている。2018/06/28

えりか

58
楽しい。この男爵、ミュンヒハウゼンにはモデルがいるそうで、名前はミュンヒハウゼン症候群という虚偽性障害に分類される精神疾患の一つになっているとのこと。(wiki)そんなほらふき男爵さんのお話は、奇想天外で楽しく読める。グングン育つ豆の蔦でお月様まで登ってみたり、ホルンの中で寒さに氷ってしまった音が溶けると同時に音楽を奏で始めたりと、愉快で楽しい。誰も傷つかないほら話。人を楽しませるほら話。ドヤ顔で男爵が語るほら話。挿し絵も魅力的。G1000リストに「ほらふき男爵の冒険」載っていたけれど、これなのかは不明。2017/04/05

壱萬弐仟縁

29
1788年初出。名匠ドレー(表紙見返し)の線画もリアルでよいと思う。千里耳男と書いて、みみじまん と読ませるのは面白い(132頁)。とにかく貧困と物乞いが大変なものでありまして、かつは民生治安も極めて悪い。ゆえにワガハイはまず、たぶんお人好しすぎるせいでありましょう、大部分を道の物乞いにホイホイ分け与えざるをえなかった(138頁)。ワガハイはミュンヒハイゼン男爵 は太っ腹だな。2015/09/20

ジョゼ★マイペース出没@アイコン変更

28
図書館本。 ギュスターヴ・ドレーの挿絵も素晴らしく、とても笑える作品でした。 風刺に関してはピンとこなかったけれど、何も考えなくとも面白かったです。 独特な語り口の訳がとても素晴らしいと思いました。 ミュンヒハウゼン男爵が読者の私に対して大ボラを吹いてくれているという臨場感があります。 精神疾患のミュンヒハウゼン症候群はこのミュンヒハウゼン男爵にちなんで名前が付けられているということです。 有り得ない大ボラを存分に楽しめる本でした。 古本屋で見かけたので、再読する為に買おうかなと思っています。2021/06/18

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