出版社内容情報
17世紀前半ドイツを舞台にして繰り広げられた宗教的政治戦争=三十年戦争を,詩人シラーが雄渾な筆で描いた.シラーがこれをエーナの大学で講ずるや,たちまち学生の人気をさらい,潮のごとく押し寄せたという.読者は,この長期にわたる争闘の中に有為転変の人間像を見,流転の人間世界を知り,神意の実現を見るだろう.
感想・レビュー
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壱萬弐仟縁
18
旧字体。訳者の序で、1618-48年、ドイツを舞台に宗教政治的な戦争が起きた(3頁)。 1790年執筆(6頁)。宗教のためには商人も芸術家も農夫も欣(きん)然として銃を握った(22頁)。 人殺しなのに、残念無念。「強者の権利が幅を利かせて実力がなくては我が身が危いといふ時代にあつては、 弱者はいつも汲々として防御につとめなければならないであらう」(71頁)。 強者と弱者の隷属関係。 2014/03/15
けふたろ
0
やや古い翻訳ということもあり、リズム感のある名文調だ。ドイツの地図を座右に置きながら読むとより理解が進むだろう。2019/08/14