岩波文庫<br> 夢の女/恐怖のベッド - 他六篇

岩波文庫
夢の女/恐怖のベッド - 他六篇

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 369p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003228449
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

出版社内容情報

『白衣の女』『月長石』で名高いウィルキー・コリンズはまた,数多くの魅力的な短篇をのこしている.どの作品も,ミステリの萌芽というべき謎めいた筋立てと卓越した描写力で,コリンズのストーリーテラーぶりが遺憾なく発揮されたものばかりだ.表題作のほか「盗まれた手紙」「グレンウィズ館の女主人」「家族の秘密」などを収録.

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

星落秋風五丈原

26
【暗くなってから】あちこち旅しながら行く先々で依頼された肖像画を描く肖像画家ウィリアム・カービーの妻リアの日記。ある時ウィリアムは酷い眼病を患い、親友の医師から、少なくとも六か月間は目の安静を保たない限り失明の恐れがあると警告される。収入を断たれた夫婦は途方に暮れるが、彼等が宿を借りていた農園に、農園主の船乗りになっている息子が帰ってきていて、家族との雑談の合間に「陸地のベッドより船のハンモックの方が寝心地が良い」と言う。それを聞いた画家は、かつて聞いた恐ろしいベッドに纏わる話を思い出し農園の一家に話す。2023/07/16

musis

19
ミステリの短編集。巧みな表現に緊張しながら読むことができた。夢の女ではその余韻にドキリとさせられる。恐怖のベッドが好きだった。よくある内容だが、やはりそれでも心臓に悪い。2014/10/17

藤月はな(灯れ松明の火)

19
ユーモラスな語りの中に潜まれる不気味さと不思議さがピリッと効いた作品。暗号解読や犯罪者からへの逃亡などのミステリー要素があり、「探偵志願」の書簡だけで展開されて帰結する人生の皮肉にやられました。2011/07/04

ホームズ

17
ホラーのようなミステリのような。どの短編も面白かった(笑)コリンズは『月長石』とここに収録されている『探偵志願』しか読んだことが無かったけど一気に読めた(笑)『白衣の女』があるはずだから次はそれを読んでみよう(笑)同時代の作家だけどディケンズは少し読みにくかったけどコリンズは気に入った(笑)2012/06/01

Kouro-hou

15
ヴィクトリア朝の人気作家のほぼ初期の短編集。8種の短編は皆ミステリ調だがサイコホラー、因縁モノ、書簡型から社会問題提起、ホームアローンまで多種多彩。150年も昔の話とは思えないほど読みやすく、ミステリの原点的存在としても興味深い。個人的には笑い事じゃないんだけど闇賭博場描写やブラックユーモアが効いてる「恐怖のベッド」とヒロインと子猫がかわいい「黒い小屋」がお気に入り。 どれも短くまとまっているので「ウィルキー・コリンズ?『白衣の女』とか『月長石』とかお長いんでしょ?」という方にもおススメです。2014/04/29

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/518571
  • ご注意事項