出版社内容情報
田舎牧師の一家をめぐる物語――炉辺の団欒,甘い恋,好事魔多しでこれをかき乱す偶発的な出来事,ほんのうぬぼれや虚栄がそれに輪をかけて一路破局に陥ってゆき,しかもそれがうまいぐあいに片づくが,その間適度なユーモアと皮肉とを交えて興味をそそる.ゴールドスミス(1728‐1774)が家庭小説という新しいジャンルを開いた作品として注目される.
内容説明
英国の片田舎にすむ牧師一家の物語。誠実善良そのものの田舎牧師が、破産にはじまり、娘が誘拐されたり、火事に遭ったりと、絶えず災難に見舞われるが、屈することなく、大らかに生きてゆく。英国文化の微妙な滋味を教えてくれる愛すべき古典。一七六六年刊。
目次
考え方も容姿も血縁としてそっくりな、ウェイクフィールドの一家のこと。
一家の災難。財産を失うと、かえって有徳の人としての誇りが高まるということ。
移転。人生の幸福は、けっきょく、ほとんど自分の力で手に入れるのである。
どん底の生活でも幸福は得られるもので、それは境遇よりも気質によるという実例。
あらたに身分の高い人を紹介される。われわれがいちばん期待するものは、たいていいちばんの命取りになる。
田舎の炉辺の幸福。
都の才子が語る。どんなまぬけでも、一晩か二晩なら他人をおもしろがらせることができるものだ。
小さな幸運は約束しないが、大きな幸運をもたらすかもしれない恋愛。
身分の高い二人の婦人が登場する。服装が高級だと教養も高そうに見えるようだ。
一家が、自分たちより地位の高い人々と競争しようとする。貧しい者が自分たちを境遇以上に見せかけようとするときの、さまざまなみじめさ。〔ほか〕
感想・レビュー
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