岩波文庫
マハーバーラタ ナラ王物語―ダマヤンティー姫の数奇な生涯

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  • サイズ 文庫判/ページ数 197p/高さ 15X11cm
  • 商品コード 9784003206713
  • NDC分類 929.88
  • Cコード C0198

出版社内容情報

絶世の美女ダマヤンティー姫は婿選びの式でかねて恋こがれていた美貌の貴公子ナラ王を夫に選ぶが幸せの日々は短かかった.嫉妬に狂う魔神カリ王にとりつかれたナラ王は狂気のように賭けつづけ,ついには王国までも失ってしまうのである.――古代インドの長篇叙事詩『マハーバーラタ』中もっとも美しい愛の物語の原典訳.

内容説明

絶世の美女ダマヤンティー姫は婿選びの式でかねて恋いこがれていた美貌の貴公子ナラ王を夫に選ぶが、幸せの日々は短かった。嫉妬に狂う魔神カリ王にとりつかれたナラ王は狂気のように賭けつづけ、ついには王国までも失ってしまうのである。―古代インドの長篇叙事詩『マハーバーラタ』中もっとも美しい愛の物語の原典訳。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

金吾

26
ダマヤンティー姫が主役かなという感じがします。話のテンポがよく、おおらかな雰囲気も良かったです。インドの話でカリと聞くと関係はわかりませんが、インディー・ジョーンズが連想されます。2023/12/04

syaori

24
古代インドの大叙事詩『マハーバーラタ』の中で語られる一遍で、訳者が「ダマヤンティー姫の仕合わせにあやかることができるよう、是非この物語を娘に伝えたいと望んだ」という一冊。美しいナラ王と妃のダマヤンティー姫は魔王の呪いによって国を失い別れ別れになってしまって様々な困難に遭いますが、放浪するナラ王を姫が探し出し国を取り戻すという物語です。受身に回ることの多いナラ王に比べ、王のために力を尽くす姫の王への愛情の深さ、芯の強さが印象的でした。神話や昔話の持つ伸びやかさ、自由さがあって読んでいてとても楽しかったです。2016/04/15

たみ

18
サンスクリットの大叙事詩[マハバーラタ]の一部分、ナラ王と妻ダマヤンティーの愛の物語。時系列では[バカヴァッド・ギーター]よりも過去にあたります。魔王の悪心によって賭け事に狂い国を追い出されたナラ王は、森の中で妻を置き去りにして放浪、醜い顔に変えられて1人別の国で召使として働く。置き去りにされた妻は、行方不明の夫を取り戻すために一計を案じる。ナラ王の顔は案の定きちんと元に戻るのだけど、やっぱり正体暴露まではドキドキした。字が大きくて脚注は少なめ、読みやすいお話でした。ダマヤンティーさん、よかったねぇ。2015/02/19

Nat

15
インドの物語だけど日本の中世説話に通じる雰囲気があった。貴種流離譚。少し小栗判官・照手姫みたいな。ナラ王物語という題だが、どちらかといえばダマヤンティー姫が中心な気がした。2018/05/11

Mu@芒羊會

12
古代インド叙事詩『マハーバーラタ』中で語られる掌編エピソード。美しい王と王妃が魔人の嫉妬の罠に落ち離ればなれに流浪した後、再会し再び元の地位に返り咲くまでを活き活きと物語っている。ナラ王物語と言いながら物語の大半を王妃の視点で描かれていて、むしろこれは王妃の物語だ。神の求婚を振ってナラ王を選ぶ強さと自由さ、離ればなれの夫を捜しだす手腕の巧みさ。いやあ強くて賢い女性は良いね。それにしても王妃を描写する言葉のなんと官能的なことか。『眉目麗しく腰は括れ乳房はふくよかに臀部円やかで』いやあ、インドだなあ。イイ!2015/06/25

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