岩波文庫
註文帳;白鷺

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  • サイズ 文庫判/ページ数 291p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003127148
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

「註文帳」は明治34年の作,ある雪の夜,初対面の少年脇屋鉄之助に恋した紅梅屋敷の遊女お若は,思いつめた女心から人をも我をも殺してしまう.「白鷺」は43年の作,新暦の盆の夜怪しくも浮かぶ女の面影は……? 思いを寄せた画匠の没後,弟子に心を移して忍ぶ芸者お篠のきりりとした心根を描く.

内容説明

無理心中を果たせず一人死んだ遊女の怨霊が、研ぎたての剃刀にとりついて起こる雪の夜の惨劇。花街小説の傑作「白鷺」を併収。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社トリスタの提供する「読書メーター」によるものです。

ふじみどり

10
(註文帳)剃刀と鏡。いまではなんでも使い捨てだけれど、職人に手入れしてもらっていた頃は、使う人と共に物語があり、いわくの宿ることもある。最後、歌行燈の角附のときみたく、ときめきました。(白鷺)全般、悲しい話なのだけど、五坂との再開シーンは興奮。順一が五坂との一件を回想して、やきもきして、その五坂が……という行がよかった。2015/01/23

ぜっとん

4
いい鏡花だった。註文帳のほうは、正しく怪談節であって、雪景色に散る血の色に、「おめでてえな」は凄かった。七五調を絡めた美文にモダンさをちりばめて作られた文体は鏡花の趣味とこだわりを体現していると言えるのではないか。もっといえば、白鷺の倫理観などは、彼のからだに根ざした善美の観念が文章に結晶したもののひとつとも捉えられるのではないか。やっぱり鏡花を読むと最後には感服させられてしまう。読み終わるころには、頭の中では、もう一度読むときの算段が始まっている。それくらい好きだ。2013/03/11

mak2014

3
註文帳:鏡花の作品はいい意味でも悪い意味でもストーリーが記憶に残らない。再読だけど、初めてのような印象。部分部分の描写、文章のスタイルに魅了される。白鷺:つぶれた料亭の娘が芸者に身を落とすが、気位が高いままでいるために悲劇となる花街小説。旧漢字・旧仮名遣いだが総ルビであるおかげで苦もなく楽しめた。2013/01/07

水菜

3
2013年リクエスト復刊の中の一冊。当時の芸者の悲しみ、借金のために自由にならない苦しみ、世の儚さ…それら泉鏡花の静かな文章で語られる。時代ものの筆致のため始めは読みづらいが、物語に引き込まれると気にならなくなる。小説に登場する女性たちのいじらしささ情熱は現実世界(というか、私の見る世界)では感じられないほど純粋で美しい。彼女らは泉鏡花が抱く女性の理想像なのだろうか。それとも、美しさとは悲しみを内包しているからこそのものだというメッセージなのか。2013/07/27

Lu

2
先生が鬼と一緒にごちそうを作ってくれる夢を見たという話をするお篠が、なんだか可愛くていじらしくて、切ない。先生を慕う気持ちと現実の辛さの狭間で涙して…。こういう風に女性を書けることに感動してしまう。2014/03/21

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