岩波文庫
泣菫詩抄

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  • サイズ 文庫判/ページ数 206p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003103111
  • NDC分類 911.56
  • Cコード C0192

出版社内容情報

明治詩壇は詞藻の豊富な,お花畑のような絢爛さにおいて,われわれの心を強くひきつける.藤村「若菜集」,上田敏「海潮音」,有明「有明集」とともに泣菫「暮笛集」「白羊宮」はけっして忘れられぬものである.本書は「こもり唄」「暮笛集」「ゆく春」「二十五絃」「白羊宮」「十字街頭」等から作者(1877‐1945)自選による代表作110篇余を収めた.

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

HANA

51
著者自選の詩集。文語体や古語を駆使したその作風は読んでいてイメージを浮かべにくいものの、ただひたすら言葉を追っているとそのリズムに酔いそうになってくる。世に名高い「ああ大和にしあらましかば」や「望郷の歌」の言葉遣いが良いのは言うまでもないが、『こもり唄』の童謡の様な数々の詩編もまた捨て難い。読みながら気が付いたんだけど、その中の「三羽雀」って横溝正史『悪魔の手毬歌』中の手毬歌の元ネタになっているんじゃないだろうか。雀の会話部分とか特に。難解ではあるが現在では目にする事の無い言葉の数々、楽しませてもらった。2017/06/06

Tonex

30
薄田泣菫の自選による詩集。「こもり唄」「暮笛集」「ゆく春」「二十五絃」「白羊宮」「十字街頭」から110篇余を収録。最初の方はわかりやすいが、だんだん難しくなる。やはり象徴詩はよくわからない。▼青空文庫で「茸の香」「雨の日に香を燻く」を読み、この人の詩も読んでみようと思ったもの。よく併称される蒲原有明は昔少し読んだことがあったが、薄田泣菫は読んだことがなかった。蒲原有明の類似品には違いないが、蒲原有明より上品で高踏的で美しいイメージにあふれている気がする。蒲原有明は醜悪なものにも美を見出す側面があると思う。2016/04/20

双海(ふたみ)

7
明治32年から同42年までの6冊の詩集から作者が自ら選んだ113篇の詩。耽美的な文語定型詩。味わい深い詩が多い。新嘗祭や祈年祭を材にしたものもある。2013/12/15

Aleixo

3
お伽噺的な雰囲気の漂う<「こもり唄」より>にある詩が好みだった。特に雨をモチーフにした詩がしっとりしていて良い。途中で詩のリズムが変わったかな?と思ったら、解説にソネットから違う形式に移った、というようなことが書いてあって納得。何となく感傷的になってしまうような詩が多かったように思う。C+2014/04/24

kim kang yin (김 강인)

1
「なう少女」で笑っちゃった。頭が囚われちゃってるね。古文調なのはいいけど、「底の珠とや沈むらめ」とか、なんで已然か分からん部分が多くてムズムズ。誰か正誤を教えてほしい。2024/01/21

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