岩波文庫
役の行者

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  • サイズ 文庫判/ページ数 95p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003100431
  • NDC分類 912.6
  • Cコード C0195

出版社内容情報

文武朝の役の行者の伝説にヒントを得て書かれた純粋な創作戯曲.行者を神性,弟子広足を神獣一如,怪神一言主を獣性に象徴化し,霊と肉との激しい闘争が哲学的に描かれている.自ら「内生活に深い因縁を持っている」と言っているように,作者の生涯に一転機を画した記念作であり,明治大正の戯曲界を通じての最大傑作でもあるともいわれている.解説=河竹繁俊

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Shoji

54
役行者伝説を脚色した戯曲です。もちろん、史実ではありません。奈良時代の歴史や寺社仏閣、奈良県の地理、あるいは、金剛葛城山地や大峰山脈への登山では、しばしば役行者伝説に出会います。役小角の尊像が山中にひっそりと祀られていたりします。私は奈良県の歴史探訪や山歩きが好きで、この本を手に取ってみました。坪内逍遥、大正時代、戯曲、岩波、この四点セットで尻込みしていましたが、意外や意外、すんなりと読めました。なるほど、こんな内容だったのか、が感想です。2019/06/23

YY

1
行者が完全に情を捨ててしまうことへの廣足の疑念はもっとも。鬼も母のことを気にしているし。力強く描かれた戯曲。2012/09/11

深川路

1
私も行者の態度を見て、廣足と同じように「神の道は、果してそれほどに嶮しい、酷い、冷いものであろうか?」と思いました。個人的に一言主を囃したてる奇怪不思議な裸体の妖怪たちが可愛くて好きです。2011/02/26

あだこ

1
女性恐怖症の逍遥さん。後期逍遥戯作の金字塔でもあり、小山内薫を始めとする脱翻訳劇の運動へと向かった記念碑。2009/08/19

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