岩波文庫
真景累ケ淵 (改版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 484p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003100325
  • NDC分類 913.7
  • Cコード C0193

出版社内容情報

円朝(1839‐1900)は落語家,講釈師として近世の名人とうたわれた人.針医兼高利貸の皆川宗悦が酒乱の深見新左衛門に殺されることに始まる怪談話.宗悦の娘園と豊志賀,深見の息子新五郎と新吉は互いに仇敵とも知らず情痴に狂う.舞台は江戸から下総の累ヶ淵に移り,これら因縁にあやつられた人びとの陰惨怪異の姿は一読肌に粟を生じよう.解説=久保田万太郎

内容説明

「牡丹燈篭」と並ぶ円朝の代表作は、針医兼高利貸の皆川宗悦が酒乱の旗本深見新左衛門に殺されることに始まる、因果因縁が複雑に絡み合う怪談話。宗悦の娘園と豊志賀、深見の息子新五郎と新吉は互いに仇敵とも知らず情痴に狂い…。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

TSUBASA

27
江戸の高利貸し皆川宗悦の一家と旗本の深見新左衛門の一家、地方の名主惣右衛門一家の因縁を語った江戸時代の噺家三遊亭円朝の名作人情噺。怪談かと思って読んでたけれども怪談めいているのはごく一部。実態は長く入り組んだ因縁のお話。人間関係が非常に複雑なので相関図を書きながら読んだ。最後に因縁の全貌が見えると、スカッとするものがある。下衆野郎が沢山出てきて悪い事ばかりする割にサックリ殺されたりするのがモヤっとするけども。しかしこれを話芸として作り上げたというのは驚く他ない(元は道具噺だったみたいだが)。2018/08/23

めんま

25
怪異譚のはずなのだが、後半からは復讐を中心とした人情ものになる。怪異譚パートの冬の陰惨さの味わいは中々読み応えがあるが、人情噺の予定調和感にはいささか飽きが来る。2022/03/13

らぱん

23
全席10時間になる長大な因縁話の速記本で、圓朝の語り口が小気味よい。部分での演目のときには怪談噺にもなるだろうが、全体には真景=神経と明かす通り、幽霊譚ではなく怖さの質は妄想や狂気だ。ここでの因縁は個人に由来せず、むしろ運命に近いもので、その糸に操られる人間模様は見事な心理描写と相まって、時に殺人者に同情すら感じさせる。そのときどきの情景描写も巧みで、人情噺として物語に厚みを持たせている。もつれた因縁の最後の糸が解けたとき、爽快よりもそこも繋がっていたのかという驚きを感じた。かなり面白いです。2019/03/15

シッダ@涅槃

23
【読了というか投了】匙投げました。拾い読みしたときは、解説部分が良かったけど、本文があまりにも馴染み薄いのと、新聞連載(?)ということもあって、ぼんぼん事件は起こるのだけど、100頁ほどで飽きちゃった(´・ω・`)あくまで資料であって読むものではないかな、と。2016/12/10

耳クソ

12
星を見ること。2022/02/24

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