出版社内容情報
江戸時代の風俗についての考証的随筆.約700項目におよぶ事物の名前や事象を時勢・家宅・生業・雑業・貨幣・男服・女服・娼家・音曲・遊戯・食類等に分類し,多数の図を付して懇切丁寧に説明した一種の百科事典ともいうべき書.著者喜田川守貞が天保八(1837)年に筆を起こし,30年間かけて書きあげた近世風俗史の基本文献.(全5冊)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬弐仟縁
3
見世棚古図(66-67ページ)はなかなか当時の暮らしぶりがわかっていい感じ。他にも挿絵が多く、いいアクセントとなっており、読み進めやすい。146ページは、山本直純が昔CMに出てきた、「戸締り用心火の用心」でやっていたような、よ組、は組、に組、万組の挿絵があり(146ページ)、デザインも個性的で面白い。物売りの人たち。この人たちはいいとして、最近、軽トラで石焼芋屋が徐行していたが、誰も買いに来てはいなかった。時代錯誤といえばそれまでだが、なんともかわいそうな気がしてきた。千円もするか、五百円かしれないが。2012/12/21
まんまるまる亭
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江戸時代に関する基本文献は守貞漫稿だと聞いたので読んだ。当初は、「どこが現代語訳やねん」と思ったが、約一年間、格闘していたら何とか読めるようになった。コツは、漢字を中心に読解することだろか。(漢語は、大和言葉と異なり、意味が現代語と変わらないため)。「生業」、「雑業」から始めると読みやすい。「貨幣」は、金融制度が現代と異なるため、理解が難しい。慣れたら、「時勢」も読めるようになる。2017/03/29
なかのっこ
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手を出してみたけれど、なるほど江戸時代のことを知るにはとても有意義な資料です。ただ、残念ながらこちらの読解力が足りない。読み終わるのにかなり時間がかかってしまいました。2014/06/28
アル
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越年読書。家屋の様子や看板など、興味深い記述多し。2011/01/05