出版社内容情報
白石(1657‐1725)が将軍家宣のために国史上の興亡治乱を進講した際の草稿であり,摂関政治の開始より豊臣氏にいたる間の,公家の衰退と武家の勃興の過程を述べ,江戸幕府成立の歴史的必然性を明らかにし,儒教倫理による批判を歴史上に適用した.新鮮な構成,明快な論旨,流麗な文章は,歴史叙述の一典型をなす.
内容説明
幕府儒官新井白石が正徳二(一七一二)年六代将軍徳川家宣のために、武家の代となり秀吉の天下にいたるまでの総合的史論を講義した草案。
感想・レビュー
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にゃん吉
3
時節柄もあり、積読解消の一環として読みましたが、読むのに大変骨が折れました。大鏡、神皇正統記等の史料をふんだんに引用して史実を叙述し、「按ずるに」以下で、新井白石の評価が記されるという体裁で、いわゆる九変と五変、公家と武家間と、武家内部での徳川政権までの権力移転の過程が叙述されています。史実の部分がとても読みにくく、評価の部分は読みやすく思われました。校訂者はしがきと最後の解説が、ポイントが押さえられていてよい。西洋紀聞→折たく柴の記→本書と読んだのですが、新井白石という人がとても興味深い。 2020/04/26
hazama
0
扨、此度は如何は為ん。2009/12/10