同時代ライブラリー<br> 音・ことば・人間

同時代ライブラリー
音・ことば・人間

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  • サイズ B40判/ページ数 267p/高さ 16X11cm
  • 商品コード 9784002601281
  • NDC分類 760.4
  • Cコード C0395

出版社内容情報

音のうつろいに「自然」を観る作曲家武満徹と,文字をもたぬ民族のことばと音感に「文明」の意味を問う文化人類学者川田順造.アフリカ,欧米,日本の「音」の世界での鮮烈な体験を語り合い,人間・文化・風土の本質を洞察する.

内容説明

音のうつろいに「自然」を観る作曲家武満徹と、文字をもたぬ民族のことばと音感に「文明」の意味を問う文化人類学者川田順造。アフリカ、ヨーロッパ、アメリカ、日本での鮮烈な「音」体験を語り合い、人間・文化・風土の本質を洞察する。二人の瑞々しい感性と濶達な精神が光る、魂に響く往復書簡集。

目次

1 モシ族の村で
2 今日、音楽は可能か
3 抽象としての文化を超えて
4 ものとしての音
5 樹、そして伝えあい
6 音楽の「時」
7 音のエクリチュール
8 風土と音楽
9 異文化の認識をめぐって
10 伝統と日本的なるもの
11 歴史、国家など
12 日本の音

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Bartleby

12
作曲家・武満徹と人類学者・川田順造の往復書簡。川田氏が西アフリカで研究していた、モシ族の「太鼓ことば」がたいへん興味深い。言葉のかわりに用いられると同時に音楽でもあり、その役割が定まらない。王の系譜がたりの場に招かれた川田氏は録音をしながら語りが始まるのを待っていたが、結局語りは始まらず、40分ばかり太鼓がなり続けたあげく語り部たちが立ち去ったという話。この感じ、身をもって理解したくて仕方がない。2023/04/22

とんこつ

4
日本を代表する現代音楽家と西アフリカのサバンナに生きるモシ族を追う文化人類学者、違った分野で活躍する二人は、手紙を交わす中で互いの専門的営みが個別から普遍へと至らんとする共通項を有することを知る。多文化に触れることの多い二人の会話がやがて日本文化とはという深部に至る様に深く引き込まれた。殊に武満徹の鋭さとしなやかさを兼ね備えた感性には本当に舌を巻く。武満の深遠な目線から捉える世界の諸相を彼のことばを通して垣間見る感覚はとても刺激的であり、久しぶりに読前と読後で世界の景色ががらりと鮮やかに変わる体験をした。2018/05/20

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