出版社内容情報
未来の王様,80歳の元奴隷,街角のミニ銀行家,決闘する大統領……都市の路上に,アマゾンの密林に,大きな夢と,どこか怪しげで真摯な日常が交錯する.ラテン・アメリカのいまを生き生きと伝える渾身の特派員レポート.
内容説明
未来の王様、80歳のもと奴隷、街角のミニ銀行家、決闘する大統領…。都市の路上に、アマゾンの密林に、大きな夢と、どこか怪しげで真摯な日常が交錯する。日本から余りにも遠い、ラテン・アメリカの魅力溢れる現在を生きいきと伝える渾身の特派員レポート。
目次
1 沈黙の底で
2 暮らしのなかで
3 愛国のかたち
4 いのちを賭けて
5 ラテンアメリカのなかの日本
6 「変革」の風が吹くなかで
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
sabosashi
4
ラテンアメリカの各地についての細々とした、興味深いレポートの集大成。しかしとりわけ眼をひくのは、南米の独裁政、軍政の下では都市ゲリラが目立つのであるが、ブラジルの軍政下においては都市の活動家が地方、農村において革命の機が熟するのを待つかのように潜伏し、地方の組織化を進めていたということ。これは正史においては無視されてきたことらしい。しかしながら地方に送られた活動家はそのイデオロギーに殉じるのみならず、地方の、農村の知恵におおいに啓蒙されたという事実あり。つまり発見へと至ったわけであり、政治史には出てこない2014/07/13