シリーズ・現代経済の課題
電子社会の法と経済

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  • サイズ B6判/ページ数 233p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000270410
  • NDC分類 007.3
  • Cコード C0333

出版社内容情報

日本は,実はIT化(情報通信技術の高度化)時代の最先端技術を多々有し,今もなお世界をリードしている.にもかかわらず,実際にはそれを覆そうとするさまざまな営みがなされている.著者は,なりふり構わず自国の権益を主張し続ける覇権国家アメリカの国家戦略を鮮やかに浮き上がらせる一方で,先端技術の価値についての正当な認識を欠く,現実から遊離した素朴な新古典派の市場主義的経済学の考え方を徹底的に批判.情報通信に関する二十年間に及ぶ研究蓄積,とくに「技術の視点」からの知見をもとに,IT社会のあるべき姿を国内・国際双方にわたって広く論じる.経済問題の本質を射抜いた迫力ある考察として一読をお勧めする.

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

39
書かれた時代が12年前で若干この分野にしては古いのですが、基本的な考え方は変わっていないと感じました。国際交渉においてこの分野では日本は後れを取っているのではないかと思います。まして国際基準などにはあまり力を入れてきてない企業が多いので、それに合わせるべくさまざまな手を打っていく必要があると感じます。2015/05/22

MI2

2
ICTを中心とした電子社会における制度問題、経済問題の交渉の場での、主に日米間を中心とする攻防を、自らの経験をも基にしてまとめられた、東京大学大学院法学政治学研究科の石黒一憲教授の著書。 普段のニュースの中では知ることのない(!)国際交渉の実態を見ることができる点で非常に興味深い一冊といえる。 評者は事実関係に無知であり、石黒教授の書かれている事実を真実と仮定すると、米国の主張の実態は、自国の技術開発の遅れを糊塗するためだけのもので非常にあきれ返るもので、それを呑む日本の外交にも嘆息せねばならない。2011/12/18

ukiyo_san

1
「技術の視点」が重要だという著者の主張は抽象的には納得できる。しかしながら通信技術等の専門知識が無い者には、著者の理解が正確なものなのかどうか正直判断しようがない(ふと医療訴訟等に関与する法律家を想起した)。もしその理解が正確でないならば、(少なくとも一般読者にとって)著者の批判するタイプの新古典派と何処か似た問題が生じていないか(無論それよりは遥かにマシであるが)。関連して、著者は「事実」を客観的な唯一のものであると考えているフシがあるが、「事実」など切り出し方によって様々に色合いが変わるものであろう。2013/12/31

かじやん0514

1
石黒先生の授業を取ることにしたので読んだ。技術的な話が多く、その方面の知識がないと読むのはつらいかも。著者の市場原理主義への批判はひしひしと感じられるが。2010/10/06

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