内容説明
神と人とをつなぐ言葉の森へ。再生の道を示す、比喩と象徴の世界。よみがえる壮大な物語の伽藍。傍注十用語解説付き。
目次
イザヤ書
エレミヤ書
エゼキエル書
十二小預言書(ホセア書;ヨエル書;アモス書;オバデヤ書;ヨナ書 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
syaori
48
本巻ではバビロン捕囚前後の時代の預言者たちの言葉が示されます。かつて民をカナンへ導いたヨシュアは「強く、雄雄しくあれ」と民を鼓舞したものですが、この苦難の時代の預言者たちが叫ぶのは民の悪行と善悪の倒錯に対するヤハウェの怒り、それによる離散の日々とその後の救済について。国家存亡の危機に捕囚と離散、そんな中で彼らは何を思いそれを語ったのか。同時に「義(ただ)しくあれ」「善を求め、悪を求めるな」という彼らの声は時代を超えて訴えてくるものがあり、これは過去の苦難を語る感傷的な書物ではないということも感じました。2018/10/05
yuui02
2
バアル信仰とヤハウェ信仰の融合に怒るヤハウェと預言者。イスラエルの民や指導者をヤハウェや預言者たちが叱責する。バビロニアやアッシリアなどの「獅子」は、ヤハウェを敬わず、教えを守らないイスラエルの民をこらしめるためにヤハウェが道具としてつかわしただけで、最後はこれらのものも滅びると預言。最終的には神はあなたたちを見捨てず、救われるよという、こんな表現がいいかどうかわかりませんが「ツンデレ」なかんじ。2015/12/24