出版社内容情報
近代写真の先駆者アジェは,20世紀初めのパリとその郊外で,失われとり壊されていくものを都市記録者に徹した透明な眼差しで克明に記録したが,その貴重な作品は時代を超えた普遍性をもって現代の我々に語りかける.
内容説明
本書は、パリ、その近郊、フランスの片田舎などを記録することに生涯の30年以上を費やし、8000点以上の作品を残したフランスの写真家ウジェーヌ・アジェの作品を精選して、100点収めた。
著者等紹介
アジェ,ウジェーヌ[アジェ,ウジェーヌ]
1857‐1927。パリ、その近郊、フランスの片田舎などを記録することに生涯の30年以上を費やし、8000点以上の作品を残した
シャーカフスキー,ジョン[シャーカフスキー,ジョン][Szarkowski,John]
現代写真界でもっとも世界的な権威であり、すぐれた著述家。1962年から1991年までの30年間にわたりニューヨーク近代美術館の写真部門の責任者であった
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感想・レビュー
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まさむ♪ね
51
木々を揺らす風の音も、空をつらぬく鳥の鳴く声も、街を行き交う人々の声ももう何も聞こえない、完全な静寂が支配する幻想世界。清浄な朝の光は近寄り難いほどの静謐さと神聖さで百年前のパリの街を浮かび上がらせる。光は影について饒舌に語り、それに応えるように影は雄弁に光について語りはじめる。連綿とくり返されてきた光と影のダイアローグ。静寂の世界にあってただ一人、稀有なこの写真家はひときわ大きな木製暗箱カメラを通して天地の対話とも言うべきその声をはっきりと聞くことができたし、完璧なやり方でそれを記録することさえできた。2016/09/08
吟遊
9
セピアの写真集。アジェはとてもいいよ。静謐で古代の匂いがする。2020/01/18
森香
2
ゴーストタウンのように静かなパリの街の写真集。タイムトラベラーになって住人に見つからないように、こっそり私生活を覗いている気分になる。 ル・コルビジェの選んだスラムの写真が彼の建築とそっくりで面白い。2014/10/10
蘇芳
1
古典的だけどがっしりして好き。2020/10/13
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0
.2013/11/03