出版社内容情報
相対論と量子論の統合は現在もなお未解決である.ファインマンはこの重力理論の最難問にいかに取り組んだのか.はじめから量子論を含む相対論を構築しようとさまざまなアイデアが活かされた有名な講義録の待望の出版.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
roughfractus02
4
1960年代に量子論と相対性理論の統一が目指される中、1人の科学者の試行錯誤の軌跡を収める本書は、電磁波力、弱い力、強い力の理論という量子論の側に「金星人」なるキャラクターを設定し、量子論で疑問視される一般相対性理論の重力に関する理論に「金星人」=量子論者が接近するという方向で始まる。この「頑固に非幾何学的観点」(キップ・ソーンの序文)を貫く著者の試みは、場の量子論に関する著者自身が考案したファイマンルールやツリーダイアグラムの計算法を用いて高度に進む一方、余談から切り込む数々の明察は読者の理解を深める。2018/11/19
ACTIVE GALACTIC
2
楽しい読み物。ファインマンが現在の弦理論を知ったらどう思うか気になった。2013/03/04