出版社内容情報
文系の学生にとって,物理を学ぶ目的は何か.それは,現代の物理学だけが獲得しえた「世界像」とはどんなものかを理解することである.その核となる「場の量子論」を含め難しい数式など一切使わない著者の説明は圧巻だ.
内容説明
現代物理学の究極の到達点である「場の量子論」。これに基づく自然観、すなわち、この世界の”なりたち“、そして”ゆくえ“を、おもに文科系の学生や研究者に理解してもらうためにまとめられたのが本書です。とくに、物理に不可欠な高度な数式を本質的に同等な日本語におきかえて、だれもが考え方の根本を納得できるように工夫しました。ここに書かれていることは、現代を生きぬく人々にとって必須の一般教養である、と読後、感じられることでしょう。
目次
近代自然科学とは
古典力学(物体の運動を考えるときの基本的枠組み;地上の物体と天体の運動の統一)
エネルギーと熱力学―力学現象と熱現象の統一
不可逆過程とエントロピー―自然現象における統計的効果
電気と磁気―古典電磁気学の成立
特殊相対論(電磁気学がもたらした新しい時空観;新しい時空観のもとでの力学の再構成)
一般相対論と宇宙論―力学の対象としての時空
量子力学(ミクロとマクロの世界の相違;ミクロからマクロの世界へのつながり)
場の量子論と統一理論―力学と電磁気学の統一、そして究極の理論へ
著者等紹介
和田純夫[ワダスミオ]
1949年千葉県生まれ。1972年東京大学理学部物理学科卒。現在、東京大学教養学部講師。理学博士。専門は、素粒子論、量子論、科学論。定評ある物理の教科書のほか、独自の視点で量子力学や宇宙論を一般の人にわかりやすく解説した読み物など、著書多数
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感想・レビュー
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