出版社内容情報
「二度と戦争はしない」ことを国際社会に誓った日本国民にとって戦後は何だったのか.日本国憲法をめぐる状況と課題を具体的に検討し,平和憲法からの積極的メッセージを読み解き,国際社会の中で日本の果すべき役割を考える.
目次
第1回 文明としての憲法
第2回 「人権」という言葉の重み
第3回 みんなで決めること、みんなで決めてはいけないこと
第4回 国際社会にむけての日本国憲法のメッセージ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
北条ひかり
1
4時間46分(日本点字図書館と音訳者さんに感謝) 不勉強の為、樋口先生(比較憲法学)の著作ははじめて。23年前の講演をベースにした著作だが、今日の政治的な議論をほぼ網羅しているように思われる。以下、超要約(笑)。今話題になっている某法案について言えば、軍(自衛隊)をどのようにするかは国民の民主的決定に従えばよいが、正義の為の武力行使を容認するというのなら、第二次世界大戦における自らの行動が正義であったかどうかを後世の歴史家の判断に任せるのではなく、自分の立脚する正義で世界に対して論証してみせるべきだろう。2015/08/13