出版社内容情報
絵姿女房と宿命の女,死をめぐる奇習と寿命の取りかえの話,王殺しと因果応報……昔どこかで聞いた話の原型を探す物語への冒険.ギリシアに発し,ペルシア,インド,中国,日本を自在にわたる奇譚往来.
内容説明
絵姿女房と宿命の女、死にまつわる奇習と寿命の取りかえの話、王殺しと因果応報…。誰しも一度は耳にする話の原型を探す物語への冒険。ギリシアに発し、古代ペルシア、インド、中国、日本を自在にわたる奇譚往来。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
三柴ゆよし
10
アカデミックな比較文学論というよりは熊楠を髣髴させる自由闊達なエッセー群。おもしろかった。ヘロドトスとアイリアノスはやはり読まねばなるまい。2021/02/20
in medio tutissimus ibis.
1
ギリシャ神話を中心に、テーマに沿って世界各地の神話を渉猟する。「誰が一番愛しいか」は親、夫(妻)、兄弟、子の中からたった一人生命を助けることができるならだれを選ぶか、という選択に関する話。「メメント・モリ」はギリシャ人の厭世観にふれながら死に纏わる告発、祝福、身代わりの話。「吉兆と凶兆」は禍福は糾える縄の如しというギリシャの通念による呪いと魔除けと運命の話。「王を殺す女」は期先となった女が王を殺し、あるいは殺させた男にあるいは自ら王位に就く話。2022/08/26