出版社内容情報
従来の厖大な研究史を批判的に踏まえ,「不滅の恋人」などの隘路を打ち抜き,ベートーヴェン像を全く刷新した画期的名著.「楽聖」という厚いヴェールに隔てられたこの作曲家の素顔をいま現代に解き放つ!
内容説明
ベートヴェンの壮年期から晩年期は、独得の創造力の展開と魂と心性の深まりを刻した傑作がちりばめられ、音楽史上に燦然と輝く。その生涯の歩みと深く大きなアナロジーを持つその作曲活動を、厖大な研究史を批判的に踏まえながら現代の光に照らし精細に描き出す。近年の古典音楽研究の水準を示したベートーヴェン伝の決定版。
目次
3 英雄的な時代(音楽)
4 晩年(英雄的様式の融解;ベートーヴェンとその甥;老いゆく作曲家の肖像;再興の時;ボンへの「帰還」;音楽)