内容説明
「官僚政治」の主役として行政のリーダーシップを担ってきた大蔵省。だが戦後四十余年を経て日本の官僚制も変容した。この「党高官低」現象をいかに捉えるべきか。昭和40年、均衡財政主義から脱却し赤字公債発行を余儀なくされた大蔵官僚を事例として取り上げ、現代日本の政策決定過程を分析するための新たな理論モデルを提示する。
目次
序 日本官僚制論と本書の課題
第1部 分析枠組(政策決定の分析枠組;政策転換と政策過程)
第2部 公債発行と財政政策の転換(公債発行前史;財政危機への対応;主計局の長期戦略;財政新時代;財政硬直化キャンペーンの挫折)
結語 大蔵官僚支配の終焉