生きるコツ

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生きるコツ

  • 著者名:姜尚中
  • 価格 ¥1,100(本体¥1,000)
  • 毎日新聞出版(2021/04発売)
  • ポイント 10pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784620326559

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内容説明

100歳以上の高齢者は2020年9月時点で8万人を超え、日本は世界有数の長寿国となっています。現代社会において長寿とは、確かに喜ばしいことではありますが、健康や金銭面での不安があるのも事実です。「長生きしても仕方がない」と悲観的に考えるのではなく、高齢社会を肯定的に捉えられないものでしょうか。
先例のない長い老後と私たちはどう向き合い、生きればよいのか。留意すべきことは何か。70歳になられた姜尚中さんが、人生や老いにまつわる悩みを抱える多くの人々を勇気づけてくれます。現代における「老い」の意味と可能性を追求する、人生100年時代の必読書です。

人生の曲折を経て、私は身の丈の豊かさによって叶えられる
平穏な生活があることを発見したのである。

老いても、自分の知らなかった自分に出逢える。
そんな新しい発見に、「老いの妙」のようなものを感じる。

目次

第1章 コロナ時代を生き抜く
無心になること/新しい「中世スタイル」を楽しむ「/あれもこれも」ではなく「あれかこれか」/最小限主義の生き方「/東京的なるもの」の落とし穴/手ごろな距離感のコミュニティ「/路地」としての劇場1 コロナ時代の感動「/路地」としての劇場2 テント演劇の再来「/路地」としての劇場3 野外劇場が示す無限の可能性

第2章 孤独を友にする
長生きはもっけの幸い/老いは未知との遭遇/生きること、食べること/初恋、忘じがたく候/旅の力/寝台列車に揺られ故郷を想う/故郷の友よ

第3章 老いてなお興味津々
老いて興味津々/出たとこ勝負/本番力/食いしん坊万歳1 少年時代のアイスキャンデー/食いしん坊万歳2 食の「ニュー・ノーマル」/チャレンジは未知との遭遇1 人生はなりゆきの連続/チャレンジは未知との遭遇2 思い切りの力
第4章 妻の教え
無くて七癖/甘えの力/番狂わせ/酒との付き合い方/夫婦はいつも片思い/夫婦の甘えとすれ違い/妻という「ホームドクター」

第5章 軽井沢での日々、猫のいる暮らし
ホーム・アローン「/猫嫌い」の試練/猫戦争と癒しの時間/東京―軽井沢、二拠点生活の心地よさ/高原の日々を生きる

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

TAKA0726

14
一握りの「豊かな人々の満足の文化」から「身の丈の豊かさの平穏の文化」へ。生きるコツはプロがアマに語る要領の良さではなく物事の”芯”になるものを指す。コロナ時代では「あれもこれも」ではなく「あれかこれか」を肝に銘じ苦境に立ち向かうことが大切。仕事などの日常から身を退いて、新しい場所で新しい体験をしこれまでとは違う自分を発見する「リトリート・整修」過剰なもの、装飾的な余剰を排しシンプルライフ徹する「ミニマリズム・最小限主義」スモールイズビューティフルの考え方。音楽や演劇に親しむことでたわみのゆとりが生まれる。2021/02/08

mawaji

8
図書館の新刊本コーナーより手に取りました。漱石に傾倒した若い頃の経験などを踏まえ、著者のコロナ禍における日々の暮らしを乗り切る術が述べられています。年齢とともに食生活や嗜好品も自ずと変わってくる中で、朝起きて白湯を一杯飲む習慣はとてもいいことだと思いました。参考になります。「喫煙の悪癖」のあたりの描写はまさにニコチン依存の状態にほかなりませんが、何とか禁煙することができてよかったですね。「自由と独立と己とに充ちた現代に生まれた我々は、その犠牲としてみんなこの淋しみを味わわなくてはならないでしょう」夏目漱石2021/06/05

田中峰和

6
長身で物静かで知的な紳士。テレビ受けする姜尚中氏は学術的な評価はわからないが著名な学者。姜氏は熊本県立劇場館長に就任し、例の熊本地震に遭遇している。自然災害だけでなく今回のコロナ禍を含め、人が暮らす限り何らかの厄災はつきもの。緊急事態宣言を連発しても、新たな変異ウィルスの蔓延で、いっこうに収まる気配が見えない。本文執筆時は、ワクチン接種の開始前なので、3蜜対策などの対処法しか出てこない。国内のワクチン接種の遅れが生む、大衆の利己主義から派生したクモの糸状態を氏はどのように評価するだろう。2021/05/31

Mihoko

4
姜尚中さんのファンの方ならとても楽しめる本かな!毎日新聞が出している「私のまいにち」でエッセイとして掲載されたものと知れば納得ですが、このコロナ禍、こういう生活をできる人が何人いるのやら。と思ってしまった。 2020/12/29

ちゅうおうせん

3
コロナ時代を生きる中での物事の芯になるものについて書かれていた。 マスクをし、よく手を洗う。それでも感染したらどうにもならない。自分を見直し、自分の中の新たな可能性を発見する好機。 適度な距離を保ちつつ相互に共通したものを分かち合うのがニューノーマル。 長生きはもっけの幸い。人は脆弱な存在であり、終生、他人の世話を当てにせずに生きられるわけはない。 生きることは食べることも印象に残った。 当たり前のことかもしれないけど、足下を見つめて毎日をしっかり生きる。まずは家族に甘えてみよう。2022/02/01

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