内容説明
「水曜どうでしょう」は、いかにして多くのファン(=藩士)にとって“人生になくてはならないコンテンツ”にまでなったのか?
自らもファンである社会心理学者が全国のファン19名へのインタビューやディレクター陣・ファンたちとの交流をもとに、その要因がディレクター陣の仕掛けた戦略とファンコミュニティとの奇跡のコラボレーションであったことを明らかにする。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
岡本
97
社会心理学者である著者による「水曜どうでしょう」と「藩士」と呼ばれるファン達の研究を纏めた一冊。番組の構成や内容よりも視聴者やファンコミュニティにスポットを当てている。学術的な解説もあるが、ファンに行ったインタビューが中心であり、どうでしょうの魅力が解説されている。私自身は2010年頃にハマったが、確かに本書内でいう「クライシス」の時期だったと思う。いつ見ても色褪せず時代を感じる事の無いどうでしょうは、著者のいう様に「空前絶後」の番組です。2020/06/28
ショア
30
社会心理学者の著者が水曜どうでしょうを真面目に研究する。番組構成などの視点よりもファンコミュニティ視点に軸を置いて、なぜ人気を博すのか、なぜコアなファン層を作るのか、なぜ人生にクライシスを持つ人々を癒すのか、を科学的に分析する。番組のいちファンとしてなんとなーくわかっていたことが言語化されており頷けるが文書のわかりにくさが多分にある。2023/05/25
和草(にこぐさ)
12
家族よく見る「水ようどうでしょう」 まだまだファンには及ばないことが判明!2020/01/26
tetsubun1000mg
10
大泉洋が出演する北海道のTV局制作「水曜どうでしょう」藩士コミュニティー研究のタイトルが付いた本??「水どう」の番組自体見たことがある程度なので良くわからないが面白そう。 愛知県の地元ナンバー車の後ろに「水どう」のステッカーが貼ってあるのを何度か見かけた記憶があり北海道出身の人だろうと思っていました。 内容は心理学者が番組と製作者、熱心なファン(藩士と呼ばれている)を研究した本でした。 2002年放送終了するがDVDも売れ続けているし、特番もいまだに制作されているほど固定ファンがいるらしい。知らなかった!2019/11/21
冬佳彰
9
あの「水曜どうでしょう」の(主に)コミュニティを研究した、真面目な本だ。俺は、大昔に存在は知っていて、数本を見た記憶はある番組だが、きちんと見たのは、Netflixのアーカイブでだった。で、本書を読み、そんな深いコミュニティがあることを初めて知った。表面的な紹介本ではなく、心理学者である著者がきちんとファンにインタビューし、分析したもので、コミュニティ、コミュニケーション、ビジネス、映像などなど、色んな観点で参考にすることができる。テレビの明日(もはやあまり期待していないが)って、案外、この辺にあるのか?2020/10/26